多発性硬化症に対してCBM: カンナビスト運動?

多発性硬化症の痙性症状はよく見られ、治療困難の病態であるが、大麻ベースの治療が使えるかの検討

Δ-9 tetrahydrocannabinol (THC)cannabidiol (CBD)を含量とする大麻ベースの薬物(CBM:cannabis-based medicine)の有効性・安全性・耐用性を調査

ランダム試験で、189名のMSと確定され、痙性症状のある患者をわりつけ
プライマリエンドポイントは日々の患者記録痙性数値化レーティングスケール
セカンダリエンドポイントは痙性度(Ashworth Score)と主観的測定
プライマリエンドポイントITT有効性解析にて有意(P = 0.048)
セカンダリエンドポイントは良好な傾向はあったが統計学的に有意ではない

多発性硬化症におけるカンナビス効果が彼らの大きな武器になっているようだ。リウマチへの治療報告がなされ、大塚は「サティベックス(Sativex®)」ライセンス契約を締結し、癌疼痛治療に開発予定のようである。


カンナビス医療の論文は英国の医学雑誌でも採用されやすいようである。


・GW Parmaceuticals社(http://www.gwpharm.com/)のいきさつ

カンナビス・カーニバル (Cannabis Carnival)について

英医学誌ランセットのカナビス(大麻)に対する見解



ランセットの見解はミスリーディングのおそれがあるのでLancetに書かれている副作用の報告を記載する
Adverse effects of cannabis The Lancet 1998; 352:1611-1616
副作用まとめ

急性
・不安、パニック、特に未使用者
・毒性時、注意力・記憶障害、精神運動パフォーマンス障害
・中毒時運転により事故増加の可能性、特にアルコールとの併用時
・精神病の既往・家族歴のある場合特に精神症状のリスク増加


慢性(確定はしてないが、可能性が高い)
•慢性気管支炎、悪性疾患の発症のprecursorの可能性
•大麻依存症は大麻使用を止めることやコントロール困難という特徴がある
•軽度注意力・記憶障害が慢性の中毒として持続し、中止後遷延化し、可逆性かどうかは不明

副作用可能性(確定的)
•口腔内、咽頭、食道、胎内暴露時の白血病の発ガンリスク増加
•青少年の学力教育の妨げ、成人の強い認知能力を必要とする職業上の仕事達成能力の低下

副作用リスクのより高度な一群
•10代の学業成績不良な青少年、他の非合法薬剤使用リスク増加し、大麻中毒になりやすい
•妊娠中大麻を吸う女性は低体重児出産リスクが高い
•喘息、気管支炎、肺気腫、統合失調症、アルコールや薬物依存の人は大麻使用によりさらに病状を悪化する.




【レビュー】
Psychological and social sequelae of cannabis and other illicit drug use by young people: a systematic review of longitudinal, general population studi
The Lancet 2004; 363:1579-1588


【RCT】
Randomized controlled trial of cannabis-based medicine in spasticity caused by multiple sclerosis
European Journal of Neurology, Volume 14, Number 3, March 2007, pp. 290-296(7)

by internalmedicine | 2007-03-10 08:26 | 運動系  

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