肺癌病期I、IIの予後推定にOLIG1メチル化欠如・減少が役立つか?

Olig1 遺伝子の蛋白産物が少ない、もしくは無いというのが、非小細胞癌の生存率悪化に寄与とのこと
Ohio州立大学の研究


Aberrant DNA Methylation of OLIG1, a Novel Prognostic Factor in Non-Small Cell Lung Cancer
PLoS Med 4(3): e1

癌細胞における、遺伝子プロモーター領域のCpGアイランドのメチル化が癌抑制遺伝子の不活化することを利用して、予後因子として用いられるのではないかという話

T因子である腫瘍のサイズと広がり、N因子であるリンパへの広がり、M因子である多臓器への広がりというTNMによる病期分類が予後推定に最良の方法だが、Stage IとIIにおいてはばらつきが大きい。分子学的なサインにより治療奏功具合を鑑別できるのではないかという発想。
epigenetic changeや遺伝子の化学的修飾の分類によりこれを試み、“CpG island”と呼ばれる遺伝子プロモーターの近傍に存在する、このメチル化はプロモーターをストップさせ、遺伝子発現を沈静化させる。

by internalmedicine | 2007-03-27 10:40 | 呼吸器系  

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