“臓器再生≠胎児臓器発達”:肝臓再生は比較的単純?

そうは思えないのだが・・・その道の研究者たちにはそうなのだろう

“臓器再生≠胎児臓器発達”・・・というのを改めて知らされた

Restoration of Liver Mass after Injury Requires Proliferative and Not Embryonic Transcriptional Patterns
J. Biol. Chem., Vol. 282, Issue 15, 11197-11204, April 13, 2007
ヒトの肝臓は25%ほどであっても再生できる
動物の多くの臓器でも再生がみられるが、細胞レベルの状況は完全に解明されているとはいえない。
胎生期の臓器成長として組織再生と考えると不自然なのはどうしてそんなに胎生期の細胞が長生きなのか、そして常に生き延びているのかという疑問である。
肝臓は成長するとともに、胎生期にも戻る細胞があるという考えの方が自然である。
現在、臓器再生の研究としては臓器再成長を司る蛋白の同定・利用に躍起になっているわけである。

Karpらは、再生する細胞に含まれる蛋白の同定に着手し、組織修復・再新生が可能な理由を研究した。

1)様々な発達段階に有る胎児マウスの構成成分
2)成人マウスの2/3肝臓切除の   〃

この両方のプロセスに少数の蛋白しか関与していないということが判明
転写因子である蛋白、細胞の核内DNAへ影響を与えるもので、胎児肝の発達に関与しているが肝臓の再生には関与してないものを見いだした。
代わりに増殖を助ける蛋白は成長・再生ともに活動性がみられた。

この所見から、肝臓の再生は胎児発達と同じプロセスではないということが判明し、再生は単なる細胞分裂である細胞の増加であるということが判明した。
この結果は臨床的には再生が分化を伴わない比較的単純な細胞分裂であることが判明したため、再生技術は比較的簡単ではないかと・・・

http://www.eurekalert.org/pub_releases/2007-04/asfb-lrm041107.php

by internalmedicine | 2007-04-12 10:40 | 消化器  

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