糖尿病は認知機能低下もさせる・・・血糖コントロールで改善

Change in Cognitive Function by Glucose Tolerance Status in Older Adults
A 4-Year Prospective Study of the Rancho Bernardo Study Cohort
Arch Intern Med. 2004;164:1327-1333.

【序】糖尿病の状態と認知機能の変化に関する研究は少なく、様々な結果をしめしたものしかない。耐糖能状態に従った4年の変化を検討
【方法】MMSE、Verbal Fluency [VF] test、Trail-Making Testで42歳から89歳の白人男女999名(Rancho Bernardo Study)NGT(正常耐糖能)、IGT(異常耐糖能)、糖尿病性の耐糖能に分類。性特異的回帰分析モデルを年齢、教育、鬱状態スコア、apolipoprotein E2 allel、現在のエストロジェン使用補正。総コレステロール、LDL,HDL、TG、血圧、グリコヘモグロビン値、微量アルブミン尿症、網膜症、卒中、冠動脈疾患補正でチェック
【結果】ベースラインで、平均認知スコアが各耐糖能別グループで差無し
糖尿病女性は非糖尿病女性に比較して4倍の4年後VGテスト減衰がみらえた。
多変量補正にて、女性のVFテストスコアは 糖尿病では15.2 ± 0.6 年、IGTでは16.7 ± 0.4、NGTでは 17.2 ± 0.2 (P = .007).
グリコヘモグロビンはこの効果に影響をあたえるが、脂質値、血圧、微小血管、大血管疾患では影響をあたえない。MMSE試験とTrail-making test Bは基礎値血糖状態により栄養をあたえるられない。
【結論】糖尿病老人白人女性ではIGT、NGTに比較しVF testのパフォーマンスの急激な衰退が観られ、良好な血糖コントロールがこの衰退を改善する可能性
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Verbal Fluency Test(語彙流暢性検査)
Trail-Making Test(数字検索作業)
MMSE

by internalmedicine | 2004-06-29 14:57 | 内科全般  

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