極度の低酸素血症→耐糖能増加のプロセス


睡眠時無呼吸症候群では75%程度までは下がります。睡眠時無呼吸症候群→耐糖能異常というプロセスも考えられるわけですね。

Hypoxia Causes Glucose Intolerance in Humans
Am. J. Respir. Crit. Care Med., Volume 169, Number 11, June 2004, 1231-1237
低酸素性呼吸器疾患は耐糖能異常をともなうことが多い。低酸素血症が健康人でも糖耐糖能の異常の原因となるか検討。
二重盲験で対象者内クロスオーバーデザインで、低酸素vs正常酸素状態で一四名の男性を三〇分、酸素飽和度75%(対照状態は96%)で、定糖クランプの条件下で検討。
安定した血糖レベルを維持するために必要なdextrose量速度を評価。神経ホルモンストレス反応をカテコラミンやコルチゾール濃度、心血管パラメーター、不安症状を測定評価ストレスホルモン反応の影響同、低酸素の耐糖能への影響の違いをみるために、非特異的コントロールとして低血糖クランプも施行した。
対酸素後150分でdextrose注入速度の有意な減少がみられた(P<0.01)。低酸素血症も血中のエピネフリン濃度を増加させ(P<0.01)、心拍を増加させ(P<0.01)、不安症状を悪化させ(P<0.05)たが、他のパラメーターは影響なし。
耐糖能は低酸素状態、低血糖状態の間でごく類似(P>0.9)
この要因の一つはエピネフリン遊離増加のためと考えられる。
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by internalmedicine | 2004-06-29 16:35 | 呼吸器系  

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