経済を医に合わせる

日本医事新報(2007/4/14)の巻頭言にて、宇沢弘文氏(同志社大社会的共通資本研究センター長2003年:Wikipedia)のお言葉

社会的共通資本資本としての医療とは、ヒポクラテスの誓いを誓って医の道を志した医師、看護師をはじめとする職業的専門家が、その志を保ち、同時に一人一人の人間としての生きざまを全うすることがきるような経済的、制度的条件を希求し、その基本的性格を明らかにするものである。その基本的な考え方は、「経済に医を合わせるのではなく、医に経済を合わせる」という言葉に言い尽くされている。





日本医学会総会は知的レベルのおかしい政治家により最終日は嘲笑にまみれたわけだが、すばらしい講演があった。

すべてに言い表されているようなお言葉である。

医師が職業人としてヒポクラテスの誓いを結果的にまもろうとしてもできないような現在の政府や行政の方向性を考えると、涙さえ覚える。
昨今は、経済的どころか、司法による必罰的方向性が、事なかれ・萎縮的医療を促進させ、医療の質の向上など望めない状況が日々深刻化している。良心のある医師ほど現場から離れていく時代である。

by internalmedicine | 2007-04-24 12:08 | 医療一般  

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