“内科専門開業医”の終焉?

当方のブログ名を“総合医の開業日記”にかえるか、そのもま内科開業医のままいくか思案中(笑)

内科開業医は、“内科の専門”とするか「総合科医」とやらになるか判断をしなければならないようである。同様に、“外科専門”やら、耳鼻科専門、皮膚科専門の開業では診療報酬引き下げか?

国は、念願のイギリス式、“フリー・アクセス制限&人頭支払い”への手がかりが作れて、万々歳。・・・結果・・・サッチャー・イギリス医療→医療崩壊への道筋は確実だろう。

気になるのは・・・医師会幹部が妙に乗り気であること

日医の幹部は、経過処置で内科の研修を受けたことがないのに“内科認定医”をもらえた世代
彼らは自らをスタンダードに考えているようである。かれらは既得権を既にかんがえているのだろう。2ちゃんなるやm3、医師会内部の掲示板でも既に批判がはじまっている。

さて、一般の、医師会会員医師および非会員医師はどう反応するだろうか?


経団連や厚労省や馬鹿メディアがすきなアメリカの医療、それは“アメリカのプライマリ・ケアは崩壊の方向へ進んでいる”(プライマリ・ケア崩壊へ(米国))のだ。

そんな中で、医師会はそういる連中に与し、既存の専門医制度を無視或いは破壊する不思議な方向へ一歩踏み出そうとしているように思える。

日本のこの総合医制度というのは
時間外や夜間・休日診療で患者を24時間診ろ!
病院から在宅に患者を移した後は開業医が最後まで看取れ!
へつながるだろう・・・“赤ひげ”強要の変形だろう

この行く末は鹿屋方式の隘路に立たされている理由のひとつは時間外・休日受診側の態度にある。夜間・休日診療を強調しすぎると、過剰な受容の掘り起こしを生じ、医療費増大や医療現場の後荒廃がさらに進むであろうことは容易に予想できる(
参考:鹿屋方式が、なぜ失敗したのか?







厚生労働省は、専門分野に偏らない総合的な診療能力のある医師を増やすため、新たな診療科として「総合科」を創設する方針を決めた。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070430ik02.htm
 能力のある医師を国が「総合科医」として認定する仕組みを整える。初期診療は総合科医が行い、必要に応じて専門の診療科に患者を振り分ける2段階方式を定着させることで、医療の効率化を図り、勤務医の労働環境の改善にもつなげる狙いがある。日本医師会にも協力を求め、5月にも具体策の検討に入り、早ければ来年度中にもスタートさせる。

厚労省来年度にも創設
 総合科は、「熱がある」「動悸(どうき)や息切れがする」「血圧も高い」など一般的な症状の患者の訴えを聞き、適切に治療したり、専門医に振り分けたりする診療科を指す。同省では、開業医の多くが総合科医となり、いつでも連絡がつくかかりつけの医師として、地域医療を支える存在となることを期待している。

 医師が自由に看板を掲げられる内科、外科、皮膚科などの一般診療科とは区別し、総合科医を名乗るには、同省の審議会の資格審査や研修を受けたうえで、厚労相の許可を受けなければならない。国が技量にお墨付きを与えるこうした診療科は、これまで麻酔科しかなかった。

 日本の医療現場はこれまで、日常の診療を行う診療所(開業医)と、24時間対応で入院と専門治療に当たる病院との役割分担があいまいだった。このため、胸の痛みやめまいなどを感じた患者が、どの医療機関にかかるか迷った末、大事を取って専門性の高い病院に集中。軽症患者から救急患者まで多数が押し寄せる病院では、医師の勤務状況が悪化し、勤務医の退職が相次ぐ一因にもなっていた。

 同省では、総合科導入を「医療提供体制を改革する切り札」と位置づけており、5月にも医道審議会の専門部会で議論に入る。将来的には、診療報酬上の点数を手厚くすることも視野に入れる。

 能力の高い総合科医が増えれば、初診の患者が安心して総合科を訪れるようになり、「3時間待ちの3分診療」と言われた病院の混雑緩和にも役立つ。例えば、疲労を訴える高齢者が総合科を受診した場合、高血圧など基本的な症状の改善は同科で行い、心臓などに深刻な症状が見つかれば、速やかに専門医につなぐ仕組みを想定している。

 厚労省とは別に、今月から「総合医制度」の具体的な検討に入っていた日本医師会(唐沢祥人会長)も、総合的な診療能力のある医師の養成で同省に協力していくことを確認。総合科の創設についても、「患者が求める方向であり、異論はない」(地域医療担当理事)としている。

 2005年10月現在、全国の病院(病床数20床以上)の数は9026で、前年比0・6%減。一方、診療所(同20床未満)は9万7442で、前年比0・4%増となっている。

(2007年4月30日 読売新聞)





以上、書いたのだが、MLにて日医定例記者会見で医師会側の報道へ一部否定報告がなされていたようである。


       V(^(I)^)V 日医白クマ通信 V(^(I)^)V


┏━━━━━━┓
◎定例記者会見◎
┗━━━━━━┛

◆一部の新聞報道を明確に否定

 内田健夫常任理事は、4月24日の記者会見で、一部の新聞報道による、「厚生労働省は21日、平成20年度に後期高齢者医療制度を創設するのに合わせ、複数の疾患を持つ高齢者を一人で診ることができる開業医を『総合的な診療能力を持つかかりつけ医』と認定し、公的な資格を与える方針を固め、この方針は、今月4日に唐澤祥人会長・柳澤伯夫厚労大臣が会談した際、大筋合意した」との記事に関して、「まったくの事実誤認である」と述べた。

 4日の会談にも同席している同常任理事は、まず、会談の大きなテーマが、「地域医療における医師確保等の問題に鑑み、勤務医の負担を軽減し、地域医療連携を推進するための開業医の果たすべき役割について」であり、そのなかの話題の一つとして、“いわゆる開業医に対する『総合医』の養成”がテーマに挙がったことに言及。会談のなかで唐澤会長は、医師が偏在・不足しているへき地・離島医療等の対策として、総合的な診療に対応できる診療レベルの高い医師の養成(いわゆる「総合医」の養成)と、それらの地域に勤務した医師に対する、適正な評価システムの導入等も併せて検討が必要であると発言したことを説明した。そのうえで、柳澤厚労大臣とは“いわゆる『総合医』の養成”の重要性を確認したものの、その具体的な制度設計等の話は一切出ていない」と、報道されたような内容の「合意」は、まったくなかったことを改めて強調した。また、「後期高齢者医療制度を創設するのに合わせて」との報道については、「日医が学術推進会議などで検討している制度は、在宅医療・高齢者医療に特化した医師像を考えているわけでなく、あくまでも、日医の生涯教育制度というシステムのなかで検討している」と述べた。
とのこと、すなわち、新聞の誤報のようである。

私には、誤報と言うより、厚労省&記者クラブというタッグチームによる悪巧みのような気がするのだが・・


平成18年度医療制度改革関連資料
第2回 医療構造改革に係る都道府県会議配付資料(平成19年4月17日 厚生労働省)
厚生労働事務次官講演資料
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/04-1a.pdf
“内科専門開業医”の終焉?_a0007242_7565830.jpg


・在宅当番医のネットワークの構築または休日夜間急患センターへの交代出務
・時間外でも携帯電話で連絡
・午前は外来、午後は往診
・24時間態勢での看取りを含む在宅医療の対応


この中での総合医療に関して記載されているのはこの部分


在宅主治医の位置付け、開業医のチーム化
総合的な診療に対応できる医師の養成・確保
on the jobでの養成システム
患者を適切に紹介できる医師の養成・確保



上記、在宅奴隷医師の資格としての「総合科医」のようであり、
開業医の労務的側面は全く考えていない。すばらしい、厚生労働である。

地域医師会側として比較的、先駆的に、在宅連携および病院とのネットワーク構築したことあるのである程度、私的意見があるが、多くの問題が噴出しているということは、厚生労働省のお役人はご存じなのだろうか?一見うまくいっていたシステムもほとんどが1-2年で機能不全となっているのである。なぜなら、医師やスタッフに超人的な要求が突きつけられるから・・・

このシステムに対して、一般の開業医が冷たくあしらった方がよい。

資格を与えてあげるから、おまえら開業医の人権を剥奪してあげるという宣言文なのだから・・・


厚労省&記者クラブタッグによる医者への揺さぶりは続く・・・・



開業医に「総合科」創設へ 高齢化、勤務医偏在に対応 診療科の自由掲示縮小も (1) 【2007年5月2日】
 厚生労働省は1日、家庭医のように高齢者などの初期診療に当たる開業医を対象に「総合科」(仮称)を創設する方針を固めた。一定の知識と技術を備えれば、総合科の表示を掲げることができるようにする。75歳以上が加入する後期高齢者医療制度がスタートする来年度の導入を目指しており、今後の診療報酬改定で大きな検討課題になりそうだ。

 高齢者の在宅医療への転換を進める厚労省は診療所を地域医療の窓口と定め、質の高い医師を養成。「熱がある」「関節が痛む」などの症状がある人はまず「総合科」で診療を受け、必要なら専門医がいる病院を紹介してもらう。病院は入院治療や専門外来に特化。勤務医の負担を軽減させ、過剰勤務で病院を辞めるケースも多いとされる勤務医の偏在や不足を改善させる狙い。

 現在、診療科目は麻酔科以外は内科、小児科など自由に掲示できる。しかし、総合科については、医師免許の取り消し・停止処分の権限を持つ医道審議会と厚労相の承認を必要とする方向で、診療科掲示に関する検討会を開き、認定条件などを決める。あわせて現在約30ある自由掲示の診療科目を減らす方向で見直す

 厚労省は、総合科の条件として、内科を中心に複数の疾患を診ることができるほか、認知症などの高齢者に介護サービス計画をつくるケアマネジャーと連携、終末期医療にも対応することなどを想定する。

 現在、新卒医師を対象に実施されている在宅を中心とした地域医療の研修も充実させる。学会や日本医師会などと協力し臓器別の専門医でなく、へき地的な場所での実践を含めた総合的な診療を行えるよう養成システムを構築する。

 現在、歯科を除く一般診療所は全国で約9万9000カ所。みとりや往診などに対応する在宅療養支援診療所は現在約1万カ所の届け出があり、総合科は在宅医療を進める要としたい考えだ。

by internalmedicine | 2007-05-01 14:35 | 内科全般  

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