ジエチレングリコール
2007年 05月 06日
パナマにおける謎の疾病 原因はジエチレングリコール
CDCの国立環境衛生センター(NCEH)の科学者らは、本年9月以降、パナマで多数の死者(10月26日現在、パナマ保健省の発表では34名の死者)が出た謎の疾病について、パナマ社会保障機関(政府機関)が製造した無糖咳止め・抗アレルギーシロップ剤に混入されたジエチレングリコールが原因であったことを突き止めました。疾病は下痢と発熱で始まり急性腎不全、麻痺、死亡に至るもので、患者の多くは60才以上の男性でした。(愛知県衛生研究所)
パナマでは、昨年、26万本の風邪薬にこのジエチレングリコールが混入し、365名が死亡、100名ほど確認されている。これは中国の会社と関連しているもので99.5%のpure glycerinとして製造・輸出されたもの。
このパイプラインと関連する46バーレルの有毒シロップがが全世界に広がっている。
NY times社はこの販売ルートを取材で明確にした(
From China to Panama, a Trail of Poisoned Medicine
http://www.nytimes.com/2007/05/06/world/06poison.html?hp)。
Hengyxiang→(北京のブローカーを介して)→上海→Barcelona(ここで99.5%Glycerineとして化ける)→Colón(約46バレル、ブローカーであるMedicom社に)→パナマ市に運ばれ、26万ボトルの医薬品となる
(広がり:http://www.nytimes.com/ref/world/20070506_POISON_GRAPHIC.html)
広東州で、少なくとも18名が薬剤混入物により昨年1ヶ月で18名が死亡
アメリカでも4名、そのうち3名は中国産のものであることが判明
など、この混入はこれ以外でも広がりを見せるかもしれない。
安易に、入手先不明の医薬品に手を出さないことが望まれる。
日本では余り報道されてないようだが・・・
オーストリアの不凍液混入事件(参考:URL)
日本でもマンズワインがこれを契機に不当表示がばれた。
警告の内容は、同社がことしの六月に頒布会方式で販売していた一つの銘柄のワインにつきまして、あたかも氷果ブドウ、これは甘口の白ワインの材料としてはすぐれたものということになっておりますが、それを原料として醸造したワインであるかのように表示していながら、実際には氷果ブドウを原料とするものは輸入ワインに少量含まれていたにすぎなかったという点。
それからもう一つ、昨年の九月以降市販しておりました一つの銘柄につきまして、あたかも、作柄が良好であったとされるいわゆるビンテージでございますが、一九七八年の貴腐ブドウを原料として醸造したととられるような表示をしていながら、実際にはその大部分が、貴腐ブドウを原料とはしていますけれども輸入ワインであって、かつ一九七八年産のブドウを原料としたものは含まれていなかったという事実が判明いたしまして、景品表示法四条第一号に違反するおそれがあるというものでありましたので、今後このような表示を行わないように警告するとともに、今後ワインの表示の適正化のための措置をとって、その措置について報告するよう求めたものでございます。
○元信委員 マンズワインについては不当表示のおそれがあったというのは、なかなか微妙な表現でありますが、内容を承りますと、やはり不当表示があったということだろうと思います。
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/103/0650/10311210650002c.html
by internalmedicine | 2007-05-06 08:35 | 医療一般