合併症が増えるほどコストは対数的に増加します

病気が一つ増えると、それをみる上のコストは減少する日本の医療システム
たとえば、処方薬剤数が増えると懲罰的に?、処方筅に関わる収入を減らされる。
実に不可解なシステムが、薬価差益が期待できない時代なのに残存されている。

・・・合併症が増えるほど、患者の健康に関わるリスクは増大し、そして、管理に関わるコストも増大するはずなのである。それがなぜか逆に懲罰的にへらされるという矛盾

常々そういう疑問をもっていた。


Can Disease Management Target Patients Most Likely to Generate High Costs? The Impact of Comorbidity
Journal of General Internal Medicine Volume 22, Number 4 / April, 2007

前向き研究で得られた後顧的解析
都市部の学術的医療センターに存在するgeneral medical practice
少なくとも1年間利用した5861名の対象者

疾患マネージメントにおける年間コスト

データは診断情報診断情報、医薬品、リソース利用1年間から得られたもので、
マネージメントプログラムターゲットの10のコモンな疾患

慢性疾患非補正年間費用中央値は$1100~1500
うっ血性心不全:$1,500
卒中:$1,500
糖尿病:$1,500
癌:$1,400


合併症が増えるほど、年間補正コストは対数的に増加する。

合併症が2つ以上の人が人口の26%で、医療費の50%をしめる。


合併症増加に関わるコストは医療機関側が無い袖を振っているのである。

by internalmedicine | 2007-05-16 17:12 | 医療一般  

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