トランス型脂肪酸はニューヨークから出て行け!
2007年 05月 17日
1990年代から人工的なトランス型脂肪の健康への影響がはじまった。血中脂質を悪化させ、心臓リスクを増加させるなどの対照試験や前向き疫学研究などが行われた
トランス型、飽和脂肪酸ともLDLを増加させることで、LDLを増加させるが、トランス型脂肪酸摂取良三かはHDLコレステロールを減少させ、LDL:HDL比を増加させる。
USの冠動脈イベントの約6%ほどが寄与しており、人数で言えば年間2万7千人が、ニューヨークにおいては約1400名が偽性になっているという推定がなされた。
2007年7月1日から、NY市の2万2千のレストランはサービングあたり0.5g以上の人工的トランス型脂肪を含んではならないということになった。トランス型脂肪は、揚げたもの、焼いたもののに硬化植物油(partially hydrogenated vegetable oil)として、またショートニング、マーガリンに存在する。他のものに比べ血液脂質への不健康な影響を与える。
レストランの食べ物から人工的なトランス型脂肪がのぞかれると、心臓発作を減らし、数百人にニューヨークの人の死亡数を減らす可能性があるというわけである。
力を持つ委員会で満場一致ではなかったが、昨年、“"hazardous substance" from the city's cuisine. :街の料理から有害物質をのぞく”と称して、評決したのである。
ニューヨークの健康担当局としては、多価不飽和、単不飽和脂肪酸への転換を教育・助言し、調査官を訓練し、オイルやショートニングの食物含有物リスト調査のルールを教育する。
canola oilやオリーブオイル、soy oilなどへの転換は容易だとみている。
人工的トランス脂肪酸使用制限はニューヨークが初めてではなく、2004年デンマークでは始められている。
トランス型脂肪酸の供給源
・ケーキ、クッキー、クラッカー、パイ、パンなど:40%
・動物由来食品:21%
・マーガリン:17%
・フライド・ポテト:8%
・ポテトチップ、コーンチップ、ポップコーン:5%
・自家製ショートニング:4%
・サラダドレッシング:3%
・朝食用シリアル:1%
・キャンディー:1%
トランス脂肪酸
http://www.fsc.go.jp/sonota/54kai-factsheets-trans.pdf
トランス脂肪酸の生成については、次の三つの過程が考えられています。
①油を高温で加熱する過程において、シス型の不飽和脂肪酸から生成
②植物油等の加工に際し水素添加の過程において、シス型の不飽和脂肪酸から生成
③自然界において、牛など(反芻動物)の第一胃内でバクテリアにより生成(脂肪や肉などに少量含まれる)
トランス脂肪酸の作用としては、悪玉コレステロールといわれているLDLコレステロール(低比重リポたん白質:肝臓から体内の各部へコレステロールを運ぶ物質)を増加させ、善玉コレステロールといわれているHDLコレステロール(高比重リポたん白質:体内の各部から肝臓へコレステロールを運ぶ物質)を減少させる働きがあるといわれています。また、大量に摂取することで、動脈硬化などによる心臓疾患のリスクを高めるとの報告もあります。
ショートニングとは、
植物油や魚油等を原料として製造され、マーガリンと比較すると、水分をほとんど含まないという違いがあります。19世紀に米国でラードの代用品として作り出されたもので、現在では様々な食品に利用されており、またサクサクとした食感等を出すため、菓子などに使われます。
我が国における食品中のトランス脂肪酸量については、例えば平成5年(1993年)に報告された試験結果によると、油菓子などでは、油脂中のトランス脂肪酸が15%以下のものがほとんどであり、米国の場合の20%以上よりかなり低い傾向を示したとのことです。
この要因の一つとして、米国と日本における、菓子などに使用するマーガリンやショートニングに使われる原料油脂の配合の違いが考えられます。
米国では、水素を添加した硬化油のみでマーガリンやショートニングを製造する一方、わが国では、水素が添加されていない未硬化植物油に部分的に水素を添加した油脂を配合したり、マーガリンなどでは硬化油の配合を少なくして融点の低い油脂を製造するため、米国よりも硬化油の使用量が少ないので、トランス脂肪酸の含有量が少ないと考えられます。
トランス脂肪酸の一人当たりの摂取量は、米国では20歳以上の大人で、一日当たり平均約5.8gとなっており、摂取エネルギーに占める割合は2.6%であると推計されています。日本では、硬化油、乳、乳製品、肉、バター、精製植物油の摂取量を考慮して推計したものによると、トランス脂肪酸の摂取量は一日当たり平均1.56gとなっており、摂取エネルギーの0.7%に相当するとみられています。
諸外国等の状況
①デンマークでは、2004年1月1日から国内のすべての食品について、油脂中のトラン
ス脂肪酸の含有率を2%までとする制限が設けられています。
②米国では、2006年1月から加工食品のトランス脂肪酸量の表示を義務付けることとしています。
我が国の状況
日本の油脂製造業においては、特殊な用途の油脂を除いて、一般的には、出来るだけトランス脂肪酸が生成されないように製造されています。特に、マーガリン類及びショートニングについては、未硬化植物油に軽度に硬化した油脂を配合して融点の低い油脂類が製造され、トランス脂肪酸の割合は米国産のものより低いとされています。
このように、諸外国と比較して日本人のトランス脂肪酸の摂取量が少ない食生活からみて、トランス脂肪酸の摂取による健康への影響は小さいと考えられます
日本では要するに規制する気なしのようだ・・・
http://www.food-safety.gr.jp/syokuhinhyouji/bunnsekikeltuka.htm
なたねサラダ油 8.5%
当然ながら、マーガリン類はいずれも10%超~14%
牛乳、食パン、牛肉、チーズ、バター・・・・と、ホントにアメリカ人は日本人を不幸にする食事を植え付けたんだなぁ・・・と
http://www.wind.ne.jp/gunma-hf/syokuhindayori17.pdf
こういう欧米型の食事は、日本から出て行け!・・・と言いたいくらいだ
by internalmedicine | 2007-05-17 14:46 | 動脈硬化/循環器