"Sicko"

マイケル・ムーア(Michael Moore)が今朝の“めざましテレビ”で
日本の医療制度はすばらしい、だが、政府はそれをつぶそうとしている
との発言が放送された。
“経団連大好き&医者憎し”のフジテレビにしては間抜けな放送をしてしまったようで、おそらくもう放送されることもないだろう。
録画してなかったのが残念!



カンヌ:"Sicko"について・・・2007年5月17日
My intention was to keep "Sicko" under wraps and show it to virtually no one before its premiere in Cannes. That is what I have done and, as you may have noticed if you are a recipient of my infrequent Internet letters, I have been very silent about what I've been up to.

In part, that's because I was working very hard to complete the film. But my silence was also because I knew that the health care industry -- an industry which makes up more than 15 percent of our GDP -- was not going to like much of what they were going to see in this movie and I thought it best not to upset them any sooner than need be.

【要約】“Sicko"を隠し続けて、カンヌ・プレミア以前に誰にも見せない意図であった。・・・なぜなら、GDPの15%超に及ぶ医療製造業の人たちがこの映画を視聴することを喜ばないためである。そして、この映画がこけることベストと考えているからであった。


<参考>
マイケル・ムーア、次回作で早くも大波乱の予兆:http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/cat1254304/index.html




ムーアは、Henry Paulson財務長官宛の手紙を書き、わざと当局との抗争を描出させているようなイメージもある。


Times紙の評価( From The Time
マイケルムーアのアメリカの医療制度への攻撃はWest End musical作成能力を持っている。腹を立てている患者のコーラス隊が列をなし、医師たちが罪悪を告発する。そしてふくよかなスターは薬。
ムーアによれば、Richard Nixonまでさかのぼることのできるスキャンダルだそうである。
アメリカの公的医療制度そのものがもつ社会主義性と具有する悪とつながるのである。

正当な未支払いだと称して支払いを拒否する医療保険業者へのインタビュー
5000万人もの医療保険無しのアメリカ人の存在

・・・・・



のんびりとしたイギリスののんびりとした医療風景やフランスの医療を肯定的にとらえているらしい・・・(この辺がなぁ)





今夜、(カンヌで話題?の・・・)たけしの番組、TVタックルとやらで、また医者たたきをするようだ

内容はいつものワンパターンで、OECDでも低率な医療費およびフリーアクセスという利点を無視した言いたい放題のようだ。
・金儲け開業医批判:夜も日曜・休日も働け!
夜間休日診療の時のコストは誰が持つのか?
看護師などへの給与コスト
検査などのコスト

・ドクハラ騒ぎ
実態を反映しているのか?
患者・家族の心ない言動や相互不信などの問題は?

・特定の偏った医者の意見
テレビに出演頻回な医者ほど現実の医者と乖離した発言をする。香山なんたら、


三宅がでるから、又ワンパターンのジェネリック礼賛か?後発品原材料と中国輸入品問題を絡めてくれればおもしろい番組になるのだが・・・
偽食品、中国深刻 キクラゲ・粉ミルク……(asahi.com


・・・・私は昔からタケシってのが嫌いで、、弱者いじめにすぎない漫才で、彼に知的センスを感じたことがない。そして、彼の映画は暗く、残虐であり、知的興味をいだいたこともない。







本日(H19.6.25)読売にて、“米医療保険制度を痛烈批判、ムーア監督の新作が評判上々”との記事を掲載したとのこと

やり玉に挙がった保険業界は、沈黙を守っている。ブッシュ政権からも反応は出ていないが、ムーア監督が無許可でキューバに渡ったことについて財務省が捜査を始め、新たな波紋を呼んでいる。監督側は、「捜査は嫌がらせだ」と猛反発し、米政府に没収されないようフィルムの一部をカナダに保管するなどの対抗措置を取った。


米政権が「政治的嫌がらせ」 「シッコ」のムーア監督が非難 共同 2007年6月20日(水)10:50 とのことで、日本のメディアの腰が引けてる理由はわかるのだが・・・この映画へのメディアのスタンスというのは興味深い


経団連の御用新聞の一つ日経が掲載している・・・



ムーア監督の新作「シッコ」、公開前から波紋・医療制度批判

 【ニューヨーク=中前博之】米ブッシュ政権のイラク政策を批判した「華氏911」などで知られるマイケル・ムーア監督が米国の医療保険制度をやり玉に挙げる新作映画「シッコ」が、29日の全米公開を前に論争を巻き起こしている。医療保険改革は大統領選の争点でもあり、早くも映画の内容を検証する動きが出ている。

 米国には日本のような国民皆保険制度がなく、人口の約16%、約4500万人(2005年)が保険に未加入。映画では、手の指2本を切断したが中指の手術代6万ドル(約720万円)を払えずに薬指だけを治療した男性や、保険に加入しながら治療費の自己負担分の支払いがかさんで破産した夫婦などの実例を紹介している。

[2007年6月29日/日本経済新聞 朝刊]

by internalmedicine | 2007-05-21 09:57 | 医療一般  

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