急性・慢性心筋梗塞に対する成人骨髄由来細胞治療の効果
2007年 05月 29日
ただ、得られる効果が左室駆出率3.5%、梗塞サイズ縮小5.5%という微妙な効果なのだが、これが長期的な臨床アウトカムに好影響を及ぼす可能性もあるので・・・注目したい。
Adult Bone Marrow–Derived Cells for Cardiac Repair
A Systematic Review and Meta-analysis
Arch Intern Med. 2007;167:989-997.
成人の骨髄由来細胞(BMCs)による治療が心筋梗塞サイズを減少させ、左心機能・還流を改善するかメタアナリシス
【結果】18の研究(N=999)を適格とした。
骨髄単核球・骨髄間葉幹細胞、骨髄由来循環前駆細胞を含む成人BMC
対照に比べ、BMC移植は
・左室駆出率改善(pooled difference, 3.66%; 95% confidence interval [CI], 1.93% ~ 5.40%; P<.001)
・梗塞創サイズ(–5.49%; 95% CI, –9.10% ~ –1.88%; P = .003)
・左室収縮終末期容量減少 (–4.80 mL; 95% CI, –8.20 ~ –1.41 mL; P = .006)
【結論】入手可能なエビデンスによれば、標準治療に比べて、急性心筋梗塞・慢性虚血性心疾患患者のBMC移植は生理学的・解剖学的なパラメータの軽度の改善
BMCsの治療は安全である。この結果は大規模のトライアルで、BMC治療vs標準治療を臨床的アウトカムとして評価する正当性を意味している。
by internalmedicine | 2007-05-29 08:31 | 動脈硬化/循環器