イギリスでのSSRIと自殺の関係について・・・・
2004年 07月 02日
BMJ 2004;329 (3 July), doi:10.1136/bmj.329.7456.0-e
抗うつ薬のリスクと利益のバランスが不明。GunnelとAshbyは、抗うつ薬g自殺を予防するという直接のエビデンスを見いだすことができなかったと発表。
多くのトライアルは自殺リスクを見いだす検出のパワー不足であり、住民レベルでの自殺率のタイム・トレンド分析が代理的測定として用いられてきた。
自殺率は最近減ってきているが、抗うつ薬の使用によるものではない可能性があると著者らは述べている。将来のトライアルで充分に長時間リスクと利益に関して明らかにする必要があり、システミックに自殺指向と行為に関するデータを集める必要がある。
Antidepressants and suicide: what is the balance of benefit and harm
BMJ 2004;329:34-38 (3 July), doi:10.1136/bmj.329.7456.34
SSRIsが自殺行動、特に小児について、関与しているのではないかという関心が高まっている。Britainでの抗うつ薬処方は15年で約2倍二増え、人口あたりの自殺数は減少。
小児のSSRIが自殺のリスクの関連性が成人男性でも適応するなら、“抗うつ薬誘起性”自殺は現在の自殺(減少)傾向にマスクされているほど少ないものの可能性がある。
抗うつ剤治療における直近の大規模な長期研究が必要
日本の自殺者数は増え続け、ここ数年は3万人を超え、自殺者数の増加は著しい状況がつづいているわけで、イギリスのごとく自殺減少傾向でない日本では、社会情勢からの原因が大であるわけですが、この中にSSRI処方増加(薬剤認可自体がここ数年!)による自殺増加がどれほど含まれているのか?
日本精神神経学会はこういう調査不得意のようですね。evidence-basedでない、叙述的提言にすぎないですね。
はよ、科学的調査せよ 叙事津的表現がすきな団体もそろそろ脱皮した方がよいのでは!
by internalmedicine | 2004-07-02 11:28 | 医学