遠隔肺音聴診は使えるか?

電子聴診器ってのが本格的に普及してきている

が、・・・まだまだ取り扱いが面倒で・・・耳とのアタッチメントが悪いというのが一番個人的には気に入らないのだが・・・

昨年、遅ればせながら・・・ちょっと遊んでいたが、日常臨床ではやっぱり手軽さにはかなわない・・・
(Ref.電子聴診器

電子化すれば・・・共有可能となりレクチャーにも役立ち、遠隔診断にも役立つ・・・ってことで・・

Validation of Remote Cardiopulmonary Examination in Patients With Heart Failure With a Videophone-Based System
Journal of Cardiac Failure Volume 13, Issue 4, May 2007, Pages 281-286
50名の患者を2名の心臓科医で検査
1つは通常の聴診、1つの遠隔ビデオベースによるもの
電子聴診器とデジタルネットワークを通して行ったもの

両セッション中、心臓科医は27項目のアンケートを行った。

患者の92%で、電子の、そして音響の auscultation が同意しました。 ただ3人の患者(4%)にだけ teleauscultation が肺音の正しい解釈を認めませんでした。
1人の患者に、両側fine crepitant rales が teleauscultation の間に検出されませんでした。 2番目は、逆で、患者の両側肺fine crepitant rales が te遠隔聴診で認識されましたが、リアルタイムの聴診では検出されなかった。 3番目の不一致例は中等度のwheezeが遠隔聴診にて検出できなかったもの


fine crepitant raleは12例の肺底部にて存在し、さらに3名にwheezingが認められ、この事例では常に遠隔聴診上正しく検出された。

全体では感度、特異度、PPV、NPVは、88%、97%、94%、94%




心臓聴診:電子(デジタル)聴診器
Cardiac Auscultation A Glorious Past—And It Does Have a Future!(Circulation. 2006;113:1255-1259.)
・5つのデバイスが利用可能、バックグラウンドを最小化することで満足いく機能である
・Point of Care社( Toronto, Canada)のものは音響的な聴診に加えるもので安価
・次の機能として期待するものはデバイスとコンピューターインターフェースが必要で、PCやハンドヘルド型のPalmやWindowsのOSで扱えるもの

by internalmedicine | 2007-06-02 08:30 | 動脈硬化/循環器  

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