Eprodisate:アミロイドA(AA) アミロイドーシスの腎疾患進展抑制効果

Fibrillex (NC-503, Eprodisate disodium, sodium1,3-propanedisulfonate, 1,3-propanedisulphonic acid, 1,3-PDS)は経口で活性化するアミロイド前駆蛋白拮抗剤であり、慢性炎症や感染によるアミロイドAアミロイドーシスの新しい治療薬(Briefing Report PDF)で、腎機能低下を抑制することが示された。


Amyloid A (AA) アミロイドーシスは、慢性の炎症疾患で、血中のアミロイドA蛋白の蛋白分解断片が組織に、アミロイド原線維として沈着する合併症である。腎臓に沈着したとき腎機能低下をもたらす。Eprodisateは新しいタイプの化合物で、アミロイド合成蛋白とグリコサミノグリカンとの相互関係に干渉し、アミロイド原繊維のポリメリゼーション(polymerization)を抑制し、原線維の組織沈着を抑制する。

アミロイド原性蛋白の合成減少治療は臓器機能改善をもたらし、免疫グロブリン軽鎖(AL)関連アミロイドーシスと遺伝性 transthyretin-associated (ATTR) amyloidosisの生存予後を改善する可能性がある。AAアミロイドーシス(Amyloid A (AA))、SAA(serum amyloid A protein (SAA))の合成はしばしば基礎疾患下の炎症病変の治療により減少する。しかしながら、現行の治療では多くの患者でSAAの合成は十分押さえられてないし、直接、AA アミロイド合成をターゲットとした治療がなかった。

ヘパラン硫酸のようなグリコサミノグリカンがアミロイドの病的形成にcriticalであるといういくつかの一連の研究がある。アミロイド原性蛋白とグリコサミノグリカンとの相互作用により線維原集積し、安定化アミロイド組織沈着を来すというもの。


Eprodisate (Kiacta, Neurochem) は陰性電荷をもち、低分子量の硫酸化物質で、ヘパラン硫酸に類似した構造を持つ。


AAアミロイドーシス関連人証に対する多施設、ランダム化、二重盲験、プラセボ対照治験


Eprodisate for the Treatment of Renal Disease in AA Amyloidosis
N Engl J Med. Volume 356:2349-2360 June 7, 2007 Number 23
ランダムに183名、27施設の患者を24ヶ月eprodisateとプラセボに分け比較
プライマリエンドポイントは腎機能と死亡であり、疾患分類を1)sCr倍加時間、2)Ccrの50%以上減少、3)end-stageの腎疾患への進行、4)死亡

結果:24ヶ月
悪化例:
eprodisate:27% (24/89)
プラセボ:40% (38/94) P=.06


疾患悪化のハザード比:0.58 (95% CI 0.37 to 0.93; P=0.02)

平均Ccr減少
eprodisate:10.9ml/min/BSA 1.73m2
プラセボ:15.6 (P=0.02)


この薬剤はend-stageの腎疾患への進行に対しては有意な影響はなかった (hazard ratio, 0.54; P=0.20) し、死亡リスク減少にも有意差がなかった(hazard ratio, 0.95; P=0.94) 。
副作用イベントは両群同様





アミロイドーシスの分類  (厚生労働省特定疾患調査研究班新分類)
http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/004_i.htm#1

難病情報センター(手引き pdf
反応性AAアミロイドーシス(続発性アミロイドーシス)は、急性期蛋白である serum amyloid A由来のアミロイドが沈着し、慢性の炎症性疾患(例えば、慢性関節リウマチ、結核、癩、気管支拡張症、SLEなど)に続発する。続発性(AA)アミロイドーシスの基礎疾患では慢性関節リウマチが最も多く61.9%であった。

by internalmedicine | 2007-06-07 09:23 | 医療一般  

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