ゲートキーパー機能:総合医制度を手助けする日医


内科系・外科系の学会がこぞって異論を唱えているが、日医は自分たちに都合の良いシステムのみを主張しているようである。

日医は総合医のゲートキーパー機能を否定しているはずなのに、“総合医=公的資格”→医師会組織率アップという安直な考えで、厚労省の口車に乗って、総合医導入に積極的になってしまっている。

日医の組織率(H18.12.1現在)は低くなっているといえど、164,110千名を数え、全医師数の過半数がこの組織に属していることとなっている。


医事新報(6月9日号)に、日本医師会会長が、
1)実技を含む研修
2)プログラム修了後に履修審査(臨床経験の長い医師には特別措置)
3)履修証の発行をもって認定
4)5年ごとの更新制
・・・といった試案を発表しているとのこと

そして

“実際の研修は、「日医認定産業医」方式で実施する方向が検討されている。日医認定プログラムに沿った内容で、全国の地域医師会や関係学会などが研修会を主催。認定希望者は研修会の受講を通じて必要な単位を取得する方法”とのこと


日本医師会認定産業医制度
日本医師会は、産業医の資質向上と地域保健活動の一環である産業医活動の推進を図るために、所定のカリキュラムに基づく産業医学基礎研修50単位以上を終了したいし、または、それと同等以上の研修を修了したと認められる医師に日本医師会認定産業医の称号を付与し、認定証を交付します。また、この認定証は、5年ごとに、産業医学生涯研修20単位以上を修了した医師について更新
ができます。


なお、
皮膚科、眼科、耳鼻科など専門単科の開業医も、養成・認定の対象としたい
なる奇聞も書かれている。


医師会会員として簡単に歓迎できるだろうか?

そもそも、突然降ってわいた“総合医”の話題・・・これは厚労省のさらなる医療の政治・行政コントロールを目的に行われているのは疑いないのである。“入院のまるめ”である包括化はめどが立ってきた。次の方策は、外来における包括化であり、診療費頭割りであれば、それをコントロールすることで医療費を完全コントロールできるのである。それがねらいであることを日医も理解しているはずで実際にゲートキーパー機能を否定している。

 だが、性急な厚労省の施策を手助けするような言動を今もおこなっているのか、一末端会員としては不思議で仕方がない。

 方や、医師のかなりが各日本医学会に属している。大学やその関連施設で、決められたとおりの勉強や臨床実績をあげ、学会に従って、申請を行い、試験を受け、認定医・専門医をいただいた。そして、私のような田舎で診療をしているものにとっては専門医更新というのに、かなりの出費と時間を費やしている。

日医は・・・それを無にしようとしている動きもかいま見えるのである。
→ 皮膚科、眼科、耳鼻科など専門単科の開業医も、養成・認定の対象

by internalmedicine | 2007-06-12 08:49 | 医療一般  

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