呼吸リハビリテーションガイドライン(ACCP/AACPR肺リハビリテーションガイドライン)
2007年 06月 26日
"Joint American College of Chest Physicians/American Association of Cardiovascular and Pulmonary Rehabilitation Evidence-Based Clinical Practice Guidelines"
CHEST Volume 131/Number 5 Supplement/May, 2007
一応、要約を訳してみた・・・・
1.推奨 COPDの患者への肺リハビリテーションの義務的要素として歩行筋肉の運動トレーニングプログラムを推奨 推奨レベル:1A
2.推奨 肺リハビリテーションはCOPD患者の呼吸苦の自覚症を改善する 推奨レベル:1A
3.推奨 肺リハビリテーションはCOPD患者のHR-QOLを改善する 推奨レベル:1A
4.推奨 肺リハビリテーションはCOPD患者の入院日数を減少し、医療機関利用回数を減少する 推奨レベル:2B
5.推奨 肺リハビリテーションはCOPD患者にとってコスト効果的である 推奨レベル:2C
6.ステートメント 肺リハビリテーションがCOPD患者の生存率を改善するかどうかは決定するべきエビデンスが不十分。 推奨は提供できない
7.推奨 肺リハビリテーションプログラムからCOPD患者では心理的benefitが得られる。 推奨レベル:2B
8.推奨 肺リハビリテーションプ6-12週でいくつかのアウトカムにおいてbenefitを生み(推奨レベル:IA)、次第に、18ヶ月まで減少する(推奨レベル:IC)
9.推奨 長期リハビリテーションプログラム(12週)はより短いプログラムよりbenefit維持する 推奨レベル:2C
10.推奨 肺リハビリテーション後の維持戦略は長期アウトカムにある程度効果がある 推奨レベル:2C
11.推奨 下肢運動トレーシングは高強度の運動のようが低強度より生理学的benefitを多く生む 推奨レベル:1B
12.推奨 低、高強度運動トレーニングともCOPD患者に対しては臨床的なbenefitを生む 推奨レベル:1A
13.推奨 肺リハビリテーションのプログラムに筋肉強化トレーニングを加えることにより筋力と筋肉量を増やすこととなる 推奨レベル:1A
14.推奨 現在の科学的エビデンスでは、蛋白同化ホルモンのルーチン使用をCOPD患者の肺リハビリテーションに加えることを支持しない 推奨レベル:2C
15.推奨 支持無しの上肢耐用性トレーニング(Unsupported endurance training of the upper extremities)はCOPD患者に有益であり、肺リハビリテーションプログラムに組み込むべき 推奨レベル:1A
16.推奨 科学的エビデンスでは吸気筋トレーニングを、肺リハビリテーションの必須構成成分として、ルーチンに用いることを支持しない 推奨レベル:1B
17.推奨 教育は肺リハビリテーションの総体構成成分であるべき。教育は、協同的な自己マネージメント、急性悪化治療の情報を含むべきである 推奨レベル:1B
18.推奨 単一治療modalityとして心理社会的介入のbenefitを支持するわずかなエビデンスがある。 推奨レベル:2C
19.ステートメント 科学的エビデンスにかけるので少々はできないが、現行の治療・専門家の意見では、心理社会的な介入をCOPD患者の包括的肺リハビリテーションプログラムに組み込むことを支持する
20.推奨 酸素付加は、重度の運動誘発性低酸素患者の場合、リハビリテーショントレーニング中行われなければならない。 推奨レベル:IC
21.推奨 運動誘発性低酸素のない高強度の運動プログラム中の酸素投与は運動耐用能の増加をもたらす。 推奨レベル:2C
22.推奨 重症COPDで選択された患者での運動トレーニングの補助として、運動パフォーマンス上の非侵襲的換気が軽度付加的な改善をもたらす 推奨レベル:2C
23.推奨 COPD患者の肺リハビリテーションにおいて、栄養補助のルーチン使用を支持するのに十分なエビデンスはない 推奨レベルを供給できない
24.推奨 肺リハビリテーションはCOPD以外の慢性の呼吸器疾患の特定の患者に有用である可能性 推奨レベル:IB
25.推奨 科学的エビデンスに欠けるので推奨はできないが、現行の治療および専門家の意見により、COPD以外の慢性呼吸器疾患の肺リハビリテーションは個々の疾患に特異的な治療戦略を含み、COPD・非COPD患者に共通の治療を含みながら、修正しなければならない。
by internalmedicine | 2007-06-26 14:00 | 呼吸器系