経鼻高流量吸入:閉塞型無呼吸患者の一治療法として有効

閉塞型睡眠時無呼吸は上気道閉塞により、そして、それによる合併症増加と関係する。CPAPは有効だが、adherence率が低い。その肩代わりはないかというのが常に課題

鼻カニューラから高流量の空気を流すだけで、改善すればその装置の技術的障壁も少ないだろうに・・・(もっとも、それが新たな・・・睡眠障害を起こす可能性もあるが・・・)

A Nasal Cannula Can Be Used to Treat Obstructive Sleep Apnea
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 176. pp. 194-200, (2007)
OSAの最小の器具として、open nasal cannulaを通して暖気・湿気を送り込む方法を評価
20L/分の暖気・過失空気を投与するもの
対象者は年齢49.7±5.0歳、BMI 30.5±4.3Kg/m2

この“nasal insufflation”(経鼻吸入)により、
平均AHI : 28±5 → 10±3 (p<0.01)
respiratory arousal index  : 18 ± 2 → 8 ± 2 (p<0.01)

この方法でAHI<10は11例中8例で、うち4例は<5となった。

この作用機序は、やはり呼気終末陽圧増加であり、上気道閉塞を改善したためと考えられる。


鼻カニューラ経由で高流量吸入をすることが閉塞型無呼吸患者の一部に有効であることが示された。



個人的には、普通の鼻カニューラに20L/分も流せば、カニューラ自体が飛んでいくのだが・・・その工夫を知りたい・・・

by internalmedicine | 2007-07-07 08:46 | 呼吸器系  

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