FDA 公聴会:Rosiglitazone (Avandia)は市場に残るべきとしたが・・・

アクトスなどのチアゾリジン系薬剤はほんとに大丈夫か?:心筋梗塞・心血管疾患

NEJM(アメリカ) vs the Lancet(イギリス) チアゾリジン系薬剤の心副作用問題

で触れたが・・・この問題は、米英主要雑誌やアメリカの政治にまで波及した問題である。

FDAの公聴会が開かれたらしく、podcastが公開されている。

medpagetoday.com( http://www.medpagetoday.com/Endocrinology/Diabetes/tb/6294 )
(http://www.medpagetoday.com/Cardiology/MyocardialInfarction/tb/6285)にrosiglitazone (Avandia) のFDAでの公聴会podcast



medpage(http://www.medpagetoday.com/Endocrinology/Diabetes/tb/6294 )で解説:
FDAアドバイザーたちはrosiglitazone(Avandia)の2型糖尿病における虚血性心疾患のリスク増加があることは認めたが、マーケット内に止まるべきということで同意した。

2つのFDA アドバイザー委員会メンバーは、22 対 1 で、マーケット維持同意した。

プレス発表による“a positive for patients”としてFDAの推奨は賞賛された。

FDAの委員会はこの薬剤をマーケットにとどめることを圧倒的多数で賛成したわけだが、rosiglitazoneのマーケットを狭めるべきである という立場が明らかになった。

専門委員のほとんどすべてが、マーケットにとどめるとしたが、警告薬剤表示が追加必要処置であるとした。

インスリンを必要とする患者、冠動脈疾患既往患者、うっ血性心不全患者、亜硝酸剤を長期間使用している患者に使用すべきでないと、出席した内分泌学者であるClifford Rosenは述べている。

ほぼblack boxやboxed warningといったものとなるだろうが、新しい具体的警告に関しては委員たちは選別していない。Robert Meyer(新規薬剤評価責任者)はプレス・カンファレンスでblack box warningを推奨するとは明言していない。


FDAhがGSKや武田に聴聞を終えており、うっ血性心不全リスク増加に関するboxed warningを加えている事を述べている。

公式緊急会議にて、Gerald Dal Pan( FDA's Office of Surveillance and Epidemiologyのdirector )とDavid Graham( 同 subdirector )は市場からの撤退すべきと主張
Dr. Graham()は
「rosiglitazoneの心血管死亡、非致死性MIsは1.20~1.70の相対リスクと推定」
「毎月1600から2500の心筋梗塞、虚血性心疾患過剰増加がrosiglitazoneによって生じる」と推定計算
委員会は、GSKによる一つ、FDAスタッフによる一つ、Steven Nissen(Cleaveland Clinic)による一つといって、rosglitazoneの虚血性心疾患リスクに関する、3つのメタ・アナリシスの強いエビデンスはあることには同意している。
Nissenの分析は、N Engl J Med 5月2日のオンライン出版されたもので、この安全性に関する議論の火花が散ったきっかけの報告である。

Nissenは委員会の相談者として質問され、他のコンサルタントのいるテーブルから離されたgらうんどルールとして厳格な立場として扱われた。質問された事柄にだけ発言を許され、このミーティングのデータへのコメントは差し控えることを求められた。



日本でも、こういった薬剤に関する主要問題は公開にしていただきたい。そして、いかなる討議が行われているかは、医師などにとって教育的であり、処方判断根拠になる。そして患者にとっても公的な情報公開はもとめられるだろう。薬害HIV感染被害者が議員となっていることもあり、密室的取り決めは不能となった・・・

上記拙訳のごとく、FDA委員たちが述べているごとく、この種の薬剤の広範な使用はやはり控えるべきで、2型糖尿病第一選択薬剤とは、今のところなりえないはず・・・

by internalmedicine | 2007-07-31 15:35 | 動脈硬化/循環器  

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