冠動脈バイパス手術における"remote ishaemic preconditioning"

"remote ishaemic preconditioning"・・・言葉は難しいが、実は、非常に簡便で、有益性があるようである。

ショックパンツも、実はこの効果があるのかもしれない・・・と直感

脳保護って無いのだろうか?


心臓防御アプローチとして簡便で、非侵襲的な心臓防御アプローチ
一つの部分や臓器の短期的な虚血は、持続性虚血エピソードから遠隔組織や臓器を防御する

1993年Przyklenkらは、短時間の大動脈閉塞で、LADの持続閉塞による心筋梗塞サイズ減少することを報告
腎臓、小腸、骨格筋のような非心臓組織の短期的虚血による心臓保護作用の報告

この“remote ishaemic preconditioning”は持続性虚血エピソードを回する血管内皮の異常による対側防御することが知られており、cytoprotective geneのupregulationやproinflammatory geneの抑制がそのメカニズムと考えられている。

さらに、CABG手術の動物モデルから、子供の手術で報告がなされていた。

Effect of remote ischaemic preconditioning on myocardial injury in patients undergoing coronary artery bypass graft surgery: a randomised controlled trial
The Lancet 2007; 370:575-579
57名の待機的成人CABG手術

ランダムに、remoted ishaemic precontitiong(n=27)と対照(n=30)で割り付け

手技としては、3回の5分間右上肢虚血(上腕にカフ自動膨張器を装着し、200mm Hgまで、5分の間をとり行う)

血中troponin-T濃度を測定

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このメカニズムに関して、上述のサイトカインなどの液性因子だけでなく、神経径路を介したメカニズムが考えられているようである。液性因子としては、adenosine、bradykinin、opioidなども。Konstantinovらは、非特異的ATP感受性Naチャンネルがglibenclamideによる阻害されることでこの意義付けがなされている。さらにproinflamatory response抑制効果が示されている。

そういやぁあ・・・SU剤が2型糖尿病を合併する急性卒中アウトカムを改善する可能性 と合わせ考えると興味深いなにか治験がありそうな気が・・・(無責任)

by internalmedicine | 2007-08-18 11:38 | 動脈硬化/循環器  

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