COPD患者における室内空気汚染の影響

COPD患者における自宅での室内空気状況と呼吸器合併症と死亡率増加の相関があり、PM2.5の小粒子の影響のエビデンスが増加している。しかしながら、COPD患者における室内空気の状況との関連の報告は少なかった。


デジタル粉塵計:DUSTTRAK™ Aerosol Monitor

“1分間隔測定でも、約3週間のデータを記憶するメモリ容量”とのことでモニターに適しているのだろう


Indoor Air Quality in Homes of Patients with Chronic Obstructive Pulmonary Disease
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 176. pp. 465-472, (2007)

リビングルームの直径2.5μm以下(PM2.5)の粒子レベル(µg/m3) を8-14時間DustTrakモニターにて測定。また、リビングのNitrogen dioxide exposure (ppb)を1週間かけて測定。Endotoxin (EU [endotoxin units]/mg) 測定も。健康状態はSt.George’s Respiratory Health Questionnaireにて測定

平均年齢69歳。約45%が男性で、39%が喫煙者、49%が家族内に喫煙者

室内平均PM2.5値は18 µg/m3、二酸化窒素 7.8 ppb、エンドトキシン値 95.8 EU/mg dust

PM2.5 は有意に喫煙居住者のいるところでは高く(P<0.001)、endotoxinもNO2も高値である
PM2.5は有意に症状burdenの増加と相関し(P < 0.01)、現行喫煙者に対し大きな影響をがある。
Endotoxinと二酸化窒素暴露は健康状態と関連しなかった。




日本でも間接喫煙がらみで、デジタル粉塵計を用いた報告が多くされているようだ。

喘息、アレルギー性鼻炎、特に小児において検討がなされているようである。

by internalmedicine | 2007-08-24 10:20 | 呼吸器系  

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