フジテレビは懲りていなかった Hoodia礼賛番組を堂々と放送

本日、フジテレビのやらせくさい番組(フジテレビ「金曜プレステージサイエンスSP」)で取り扱っていた・・・食欲抑制のある植物 Hoodia Gordonii・・・乱用や予測される副作用などを戒めるでもなく、まるで秘薬のように紹介


このテレビ局は、“あるある大辞典”の真犯人と思うのだが、ちっとも反省してない


Wikiに科学的エビデンスが十分でない(New York times April 19, 2005)にもかかわらず、サプリメントとして広まっているとしている。

New York Times誌で以下の警告を発する意見が記述されている
An early clinical trial indeed showed that hoodia could be a potent appetite suppressant. But there were indications of unwanted effects on the liver caused by other components, which could not be easily removed from the supplement.


すなわち、主成分以外に雑多な成分があり、思わぬ肝障害などを引き起こす可能性が指摘されているのである。


Increased ATP content/production in the hypothalamus may be a signal for energy-sensing of satiety: studies of the anorectic mechanism of a plant steroidal glycoside
Brain Research Volume 1020, Issues 1-2, 10 September 2004, Pages 1-11


Hoodia gordoniiからP57AS3(P57)と呼ばれる糖化ステロイド活性を動物で示すものを抽出
強心配糖体のステロイド骨格と相同姓がある
P57S3の脳室内注入にてCNSのメカニズムがある
P57AS3 がNa/K-ATPaseを含む基地の受容体に結合したり、活性変化をもたらすというエビデンスはない。
視床下部ニューロンのATPを50%-150%増加する。第3脳室・脳室内注入にて40ー60%24時間の食事量を減らすことが示され、24時間視床下部スライスのATP含量が増加しつづける。
4日低カロリー食で、対照群では視床下部のATP含量は30ー50%低下するが、P57AS3注入によりブロックされる。
視床下部の代謝、栄養センサーがあるというエビデンスが増加してきている。
ATPはエネルギー・センシングのcurrencyで、これが神経、内分泌をトリガーし食欲反応を示す可能性がある。


Determination of the appetite suppressant P57 in Hoodia gordonii plant extracts and dietary supplements by liquid chromatography/electrospray ionization mass spectrometry (LC-MSD-TOF) and LC-UV methods.
J AOAC Int. 2006 May-Jun;89(3):606-11.


成分としては興味深い物質であるには違いないが、まだ、判明してないことが多く、思わぬ副作用やこの混入物・変性物質の危険性など不明なことが多い。



by internalmedicine | 2007-08-24 22:58 | 動脈硬化/循環器  

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