ビタミンCが“C:Cancer”進展を予防する新しいメカニズム
2007年 09月 11日
Cancer Cell, Vol 12, 230-238, 11 September 2007
Linus Pauling後30年近くビタミンCが癌予防できるかどうか議論がなされている。ビタミンCが少なくともマウスにおいて、ビタミンCと他の抗酸化物質において腫瘍増殖抑制を示すことが示されたと、Johns Hopkinsの化学者たちが主張。
酸素不足となると、HIF-1((hypoxia-induced factor))が代償する。HIFは酸素不足の細胞で糖をエネルギーに変える役割をする。新鮮な酸素供給がなされた新しい血管の再構成を担うのである。抗酸化物質未処理マウスではHIF-1が大量に存在していた。
それは期待してなかった結果であった。
抗酸化物質により、腫瘍の酸素欠乏状態での細胞の増殖を不安定化しているのではないかという知見。
いままでは、酸素供給十分な環境での、抗酸化作用による抗ガン作用が、今までの研究主眼であった。
ところが、この新しい抗酸化物質のメカニズムである、HIF-1などへの関与がはっきりしたことで、治療効果を最大にする介入ができるかもしれないのである。
マウスに人間のリンパ腫や肝臓ガン細胞を移植する実験で、抗酸化メカニズムが判明した。
これらのマウスでは、フリーラジカルを大量に産生するが、、それは抗酸化物質であるビタミンCやNAC投与により抑制された。
by internalmedicine | 2007-09-11 10:09 | がん