非侵襲的人工呼吸:非COPDとCOPDの効果の違い

一般の医者は全く興味ないかもしれないが、私にはとてもおもしろい論文


NIV(非侵襲的人工呼吸)は非COPD患者の運動耐用能を改善する。そして、エネルギー要求量の低下を意味するCO2の減少効果が見られ、COPD患者は安静時CO2減少は分時換気量増加によりもたらされているという・・・報告

換気効率という面でCOPDへのNIVはうまく作用してないということがわかった。
・・・となると、そのような介入を併用しなければならない・・・となる

Exercise Endurance before and after Long-Term Noninvasive Ventilation in Patients with Chronic Respiratory Failure
Respiration (DOI: 10.1159/000105542)

非侵襲的人工呼吸(NIV)は低換気を改善し、慢性呼吸不全(CRF)患者の呼吸・末梢筋力のenduranceを改善する
短期NIVと効果をCOPDと胸郭制限性疾患とで分けて比較したもの
COPDによるCRF35名の患者と胸郭制限によるCRF24名の比較
最大負荷の75%の定仕事量運動試験、肺機能、動脈血ガス分析を前、3ヶ月後で施行

非COPD群は運動時間として 4.7 ± 1.81 → 6.59 ± 3.15 min (p = 0.0032)
COPD群では4.57 ± 2.19  → 5.39 ± 3.09 min (p = 0.09)

両群とも、CO2 値は低下 (COPD 52.30 ± 7.77 → 46.06 ± 4.61 mm Hg、non-COPD 47.82 ± 5.19 → 43.79 ± 4.15 mm Hg)

COPD患者は分時換気量増加 (13.47 ± 2.73 → 14.88 ± 2.67 l/min)

非COPD患者では酸素摂取量減少(6.27 ± 1.61 → 5.54 ± 1.35 ml/kg)

by internalmedicine | 2007-09-25 08:31 | 呼吸器系  

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