腰痛のあたらしいガイドライン

表題のごとく・・・だが、ACPのだから・・・あくまでも元は内科系のガイドライン


Diagnosis and Treatment of Low Back Pain: A Joint Clinical Practice Guideline from the American College of Physicians and the American Pain Society
Ann Int Med 2 October 2007 Volume 147 Issue 7 Pages 478-491

推奨 1:医師は、腰痛を有する患者に3つの広範囲なカテゴリー(①非特異的腰痛、②根症状や脊柱狭窄を有する腰痛、③他の特異的な原因による腰痛)に分類すべき問診、身体所見検査を行わなければならない。問診は心理的リスク要因の評価を含むべきで、慢性のdisablingな腰痛のリスクを推定することとなる(strong recommendation, moderate-quality evidence).。

推奨 2:医師は非特異的な腰痛患者に対して、画像診断や他の診断的試験をルーチンにしてはならない(strong recommendation, moderate-quality evidence).

推奨 3: 医師は重症もしくは進行性の神経学的異常を伴う腰痛患者、問診、理学所見ベースで重症の基礎疾患を疑う場合、画像診断もしくは他の診断的試験を行うべきである(strong recommendation, moderate-quality evidence).

推奨 4: 医師は持続性腰痛の患者、radiculopathyのサインや症状、脊椎狭窄をMRIで評価(望ましい)、手術や硬膜外ステロイド注入の適応があるならCTを行うべきである(radiculopathyを疑うときのみ)(strong recommendation, moderate-quality evidence).

推奨 5: 医師は、期待できる臨床経過、活動性維持に関する助言、自己ケアオプションの有効性の情報について、エビデンスに基づいた腰痛に関する情報を患者に供給しなければならない(strong recommendation, moderate-quality evidence).

推奨 6: 腰痛患者に対して、医師は、腰痛ケアの情報とセルフケアとともにベネフィットがあると判明している薬物を考慮しなければならない。医師はベースラインの疼痛重症度と機能障害の程度、治療開始前の潜在的ベネフィット、リスク、長期的有効性・安全性上のデータがまだ欠如していること評価しなければならない(strong recommendation, moderate-quality evidence). 多くの患者にとって、第一選択内服はアセトアミノフェンやNSAIDsである。

推奨 7: 自己ケア・オプションで改善しない患者に対して、医師は利益性をもたらす非薬物的治療—急性腰痛に対するmanipulation、慢性・亜急性腰痛に対する強化interdisciplinary rehabilitation、運動療法、鍼治療、マッサージ治療、spiral manipulation、ヨガ、認知行動療法、progressive relaxation(weak recommendation, moderate-quality evidence).
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by internalmedicine | 2007-10-03 11:13 | 運動系  

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