非観血的な肝線維化評価

新しい超音波およびMRIにより肝生検が不要になるかもしれない.
FibroScan system(ECHOSENS)を用いた肝臓の硬さの研究がある。


journal Clinical Gastroenterology and Hepatologyの3つの論文
2つはelastographyと呼ばれる方法で、超音波振動あるいはenergy waveへの反応で肝臓組織のelasticityとstiffnessを評価するもの。低elasticityであれば線維化、瘢痕の程度を表すこととなる。

Jayant A Talwalkar( Mayo Clinic College of Medicine)らは、USベースのtransient elastographyの現行のエビデンスを解析し、StageIVを重症の線維と定義し、この方法で90%同定可能であるとした。<PDF


Meng Yin(Mayo Clinic College of Medicine)らは別の手段である、MR elastographyにて検討をおこなったもの。50名の慢性肝疾患患者、35名の正常ボランティアで、MR elastographyによる評価を行った。<Volume 5, Issue 10, Pages 1207-1213.e2 (October 2007)

Chen-Hua Liu(National Taiwan University Hospital)らは、超音波法だが、duplex Doppler ultrasound equipmentを用いた方法で検討で、血流パターンに注目したものであり、CHC患者の肝臓周囲の血流増加が繊維化、硬化にて増加するという方法を用いたもの。指標として、splenic artery pulsatility index (SAPI)を用いる方法(Volume 5, Issue 10, Pages 1199-1206.e1 (October 2007))



SAPIなんて以前から報告があるのになぁ・・・等と思いながら・・・

肝生検の敷居は高いので、こういった非完結的検査が進歩することをねがう

by internalmedicine | 2007-10-05 10:33 | 消化器

 

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