病院評価機構調査にメスを入れてはどうか?

日本には病院評価機能というくだらないと私は思っている機関がある。

真の医療の質とは患者の生存率とQOLを高めることなのに、それを忘れ、“ホテルと同等の表面的な患者満足度だけを追究して、その結果だけで病院の善し悪しを決めるシステム”

・・・

一番悪いのこのシステムがはたして患者の生存率改善やその後の患者のQOL改善につながっているか顧みないことである。


アメリカにも同様にNational Quality Forum などの機構がある。


そこで採用している病院医療の質の指標一つとされた最低リンパ節12個の証明が生存予後に関与していないということが判明した。ミシガングループのSurveillance, Epidemiology, and End Results (SEER)を用いた研究で、


JAMAの論文
Hospital Lymph Node Examination Rates and Survival After Resection for Colon Cancer
JAMA. 2007;298(18):2149-2154.

12以上のリンパ節検査をしている患者の比率が高かった病院は低リスク患者を治療している傾向が強かった。そして、施行数量(procedure volumes)が多かった。

こういった因子を補正した後の病院でのリンパ節検査率と術後生存率の有意な統計的な関連はない (adjusted hazard ratio, highest vs lowest hospital quartile, 0.95; 95% confidence interval, 0.88-1.03)

4つの病院群ではリンパ節検査数にばらつきがあったが、リンパ節所見陽性発見頻度は同等で、アジュバントかが々両方の非アジュバント率も包括的に見れば同等であった。(26% vs 25%, 最高 vs 最低 四分位比較



おもしろいのは質が高いといわれている施設は重症度が低くなり、結果的に、生存率などの諸成績が良好に傾くのである。米国のシステムの限界がここにあるだろう。



日本の疫学専門家は当初から科研費ねらいで、厚労省の悪巧みをサポートする研究ばかり行っているのではないかと小生は邪推してしまう報告が多い。
メタボリックシンドロームがらみなどは科研費が簡単に通るという噂もあり、日本の医学者ってのは・・・って ならなければよいのだが・・・


真の医学者なら、現行の医療制度の問題点を明らかにするような仮説にもとづく研究があるべきとおもうのだが、日本の制度は大学研究そのものから問題点がある。


Medpageに解説が掲載されているが、病院評価に関しては意図しない結果をもたらすことがある。病院評価というのは一種の介入作業である。この介入により無駄な努力どころか、かえって医療の目的である“生存率やQoL”を損なう思わぬ可能性があるのである。

病院評価に関して自制的且つ自己評価的な項目整理と科学的評価が必須である。


噂される天下り機構という汚名をそそぐためにも、病院評価機構自らの努力を求めたい。

by internalmedicine | 2007-11-15 08:10 | 医療一般  

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