システマティックレビュー;関節リウマチDMARDsの有効性・有害事象
2007年 11月 22日
Ann Intern Med. 2008;148:( pdf )
どのDMARDsが関節リウマチの症状軽減、機能改善、レントゲン的病状進行に対してベストといえるか?
成人リウマチ患者に対して、DMARDsの比較したトライアルのシステマティック・レビュー
少数の直接比較はあるが、合成DMARDsあるいは抗TNF薬剤の重要な相違はない。
単剤治療失敗例において、併用療法は奏功率を改善し、機能的アウトカムも改善する。
短期的副事象の頻度・タイプはどのDMARDsも類似。
いくつかの単剤治療のうち、明らかに優れているといえるレジメンはない。
併用療法は特定の患者で奏功率を改善する。

【方法】2名の独立して選択した、少なくとも100名の参加者と12週フォローアップ以上のとhead-to-head trial(いわゆるガチンコ対決)と前向きコホート研究と良好もしくはある程度の質が保たれているメタアナリシスで、11の薬剤治療のベネフィットと有害性を比較したものを対象
有害性に関しては公庫的コホート研究まで含む
【データ抽出】研究デザイン、介入、アウトカム、質を標準プロトコールに従って抽出
【データ作成】
Head-to-head trials (n = 23) では、合成DMARDs (methotrexate, leflunomide, sulfasalazine限定)と抗TNFα剤 (adalimumab, etanercept, and infliximab)の差は、効果において臨床に有意な差はない
抗TNFα剤はレントゲン上のアウトカムはMTXより良好のようだが、臨床的アウトカムにおいては重要な差はない(例, 20%, 50%, or 70% improvement according to American College of Rheumatology response criteria).
種々生物学的DMARD+MTX併用療法はMTXあるいは生物学的それぞれ単剤投与より臨床的奏功率・機能的アウトカムは改善した。
単剤治療失敗患者では、合成DMARDsはその奏功率を改善した。
短期的副事象の頻度・タイプは生物学的DMARD、合成DMARDとも同様
生物学的DMARDの稀かつ重大な副作用に関しては、結論を導き出すほどエビデンスは十分でなかった。
by internalmedicine | 2007-11-22 08:34 | 運動系
