PROCAMスコア(急性冠動脈・卒中予測スコア)
2007年 11月 27日
ドイツの研究で、喫煙者においては低総・LDLコレステロールにおいても死亡率増加が見られるかという報告(The Münster Heart Study (PROCAM)
(Circulation. 1997;96:2128-2136.))で、MRFIT(JAMA 1987)とともに、J-LITの解釈上ときどき顔をだす報告。
そのPROCAMデータをベースに
1)成人、老人男女の急性冠動脈疾患リスク計算のための再定義したスコアリングシェーマ
2)虚血性脳梗塞、TIAのリスク計算の新しいスコアリングシェーマを開発したとのこと
Assessing risk of myocardial infarction and stroke: new data from the Prospective Cardiovascular Münster (PROCAM) study
European Journal of Clinical Investigation, Volume 37, Number 12, December 2007 , pp. 925-932(8)
冠動脈リスクスコアは、ワイブル関数から18460名の男性、8515名の女性で平均フォローアップ期間は12±6年を対象にして
卒中スコアは、Cox比例ハザードモデルを用いた男性5905、女性2225名、35-65歳を対象に少なくとも10年フォローアップされた事例を対象にした。
冠動脈リスクスコアは511名の主要冠動脈イベントは男性462回(168回が致死的、294回は非致死的)、女性49回(18回が致死的、31回が非致死的)で、LDL、HDL,収縮期血圧、喫煙状態、TG、糖尿病の状態を含めたものでった。
20-75歳まで良性ともROCは0.82で良好
卒中スコアは85回の脳虚血イベント(21 TIA、64の虚血性卒中)で、年齢、性別、糖尿病、喫煙状況、収縮期血圧を含むものであった。
ROCは0.78で、高リスクと判断されたのは対象の4%で、全ての脳虚血性イベントを31%含むものであり優秀
新しいPROCAMリスクスコアは、急性冠動脈イベントや虚血性卒中リスクを評価するのに単純で有効な評価方法である
・・・まぁ以上のような主張である。
できあがった・・・・PROCAMスコア

http://www.chd-taskforce.com/slidekit/kit12/slide1_d.htm
こういうスコアというのは、スコア値を低値にすることを目標に介入することで意義が出てくるのだろう。だが、はたして、コレステロールの一次予防はそれほどの価値があるのだろうか?
MEGA-Studyで観察されたいわば、かさ上げ状態のものを根拠に、スタチンを使用して良いのか?そういう議論が必要である。ただ、某薬害騒ぎ立てグループのように、スタチン治療をすべて否定するというのはもちろん暴論であるが・・・
当たり前なのだが、高血圧と高脂血症だけでもその介入効果はずいぶん異なるのである。高血圧はむしろ一次予防の方が、高脂血症(コレステロール)は二次予防の方がその効果がありそうというのが私のイメージである。そのうちグラフ化して説明しようと思っているが・・・
by internalmedicine | 2007-11-27 08:42 | 動脈硬化/循環器
