スタチンの安全性
2007年 11月 27日
脂溶性スタチンの睡眠障害
ではどの程度の頻度で、副作用があるのだろうか?
The safety of statins in clinical practice
The Lancet 2007; 370:1781-1790
スタチンは高脂血症薬剤の中でもっとも広く用いられている薬剤種である。1987年以降、血管死亡リスク、非致死的心筋梗塞、卒中、血管再形成術などのリスクを軽減することが高品質大規模RCT(The Lancet 2005; 366:1267-1278)にて判明している。
LDLコレステロール低下直接作用と平均以下に血中濃度を下げる有用性を含め用量依存的な効果が判明し、スタチン使用の増加、さらに強化レジメンの使用に関連している。しかしながら、この群の薬剤の安全性は非常に重要ということになる。
ミオパチーや横紋筋融解症にような筋肉へある種のスタチンによる副作用、標準量では稀であるが、肝臓疾患、特にALT増加例では少ないながら存在する。
ミオパチー(筋痛もしくは筋力低下、あるいは血中CK値が正常上限の10倍超の状態)は、標準量の投与量時の1万人に1名未満で生じる。
しかし、このリスクはスタチン同士でばらつきがあり、高用量ほど薬剤相互作用があるほど増加し、ミオグロビンが循環中に放出され、腎不全のリスク状態となる重症なミオパチーは少ない。
スタチン使用中止で副作用は可逆的となり、通常、完全な回復となる。
肝臓トランスアミナーゼ濃度の増加は全てのスタチンで回復するが、肝疾患リスクの増加の相関性は明瞭ではない。
多くのヒトにとって、スタチンは安全で耐用性は十分であり、広範な使用は心血管疾患の広範囲にmajor effectをもたらす可能性があると思われる。
有害性だけを声高に叫ぶほど、ワクチン問題のように、一般市民が本来得ることのできるであろう利益を阻害することとなる。市民団体の一部はそのことを理解してないのではないだろうか?
彼らが薬害と叫ぶことで、麻疹がまだ日本では多く存在している。私の住む地域で先ほど麻疹にて一人の子供が亡くなった。かれらが市民団体を訴えることはしないだろうが・・・道義的責任を反ワクチン運動&それに荷担するメディアはかんじないのだろうか?
それとは逆に、スタチンという薬剤の一次予防効果・・・MEGA Study(http://www.medscape.com/viewarticle/518573)では脳梗塞NNT(5年)=115,全ての心血管疾患NNT(5年)=50・・・という程度
有害性という前に・・有益性のある対象者を選別してから処方すべきでは?・・・といつも思う。
by internalmedicine | 2007-11-27 16:20 | 動脈硬化/循環器
