C型肝炎ウィルス肝硬変血小板減少症への治療薬:Eltrombopag

血小板減少は慢性肝疾患のよくある合併症で、それは、門脈圧亢進、脾機能亢進、thrombopoietin産生減少、ウィルス性の骨髄抑制などが合わさルためと考えられており、進行状況のパラメーターとしても用いられる。
一方C型肝炎ウィルス(HCV)に伴う肝疾患に対してインターフェロン+リバビリン併用が標準治療となっているが、血小板数5万/cmm未満などのケースでの治療も少数ながら報告されている。しかし、血小板減少は絶対的禁忌ではないものの、治療の制限因子となっている。

Eltrombopag (SB-497115, GlaxoSmithKline) は新しい、小分子非ペプチド、経口血小板成長因子で、thrombopoietin受容体アゴニストとして働くもの

この薬剤はthrombopoietin受容体の膜通過ドメインとinteractし、巨核球の分化に寄与し、結果血小板増加につながる

臨床前・早期臨床研究にて、eltrombopag治療が巨核球の増殖・分化を刺激することが示され、用量依存的に血小板数をチンパンジーやヒトで増やすことが判明していた。ヒトの血小板Ex vivo 実験、健康者のin vivo研究でも副作用が認められていなかった。



Eltrombopag for Thrombocytopenia in Patients with Cirrhosis Associated with Hepatitis C
N Engl. J. Med. Vol. 357:2227-2236 Nov. 29, 2007 No. 22
74名のHCV関連肝硬変と血小板7万~2万/cmmの患者をランダムに割り当て
eltrombopag(30、50,75)とプラセボ、4週間

Peginterferonとribavvirinを開始し12週追加観察研究

4週め、血小板数は10万/cmm以上増加し、用量依存的な反応であった

プラセボ 0 / 17
eltrombopag 30 mg 9 / 12 (75%) 
eltrombopag 50 mg 15 / 19 (79%)  
eltrombopag 75 mg 20 / 21 (95%) (P<0.001)


2週間抗ウィルス治療、eltrombopag・プラセボ同時使用で、eltrombopag完遂は、30mg、50mg、75mg各々で36%、53%、65%、プラセボでは6%であった。

最初4週間でもっとも多い副作用イベントは頭痛で、それはインターフェロン治療での副作用イベントであった。




この論文通りだとすると、かなり有益な治療薬のようである。厚労省もC型肝炎でポカばかりしているようだから、たまには早期承認を検討したらどうか?・・・桝添は薬剤の早期承認に関して積極的と聞いているから点数を稼ぐにはよい対象薬剤だと思うが・・・

by internalmedicine | 2007-11-29 10:17 | 消化器  

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