睡眠時間と寿命

睡眠時間と寿命の報告ってよく眼にするが、睡眠の質を比べてるわけじゃないし、原因がはっきりしていないのであんまり変な解釈を加えない方がよいと思う・・・・睡眠の長短と質と寿命に関してはずいぶん以前から調べられている( Arch Gen Psychiatry. 1979 Jan;36(1):103-16. )。

後になって気づいたが・・・双生児前向き研究の発表があったようだ・・・

Sleep and Mortality: A Population-Based 22-Year Follow-Up Study
Journal of Sleep Volume : 30 Issue : 10 Pages : 1245-1253
【対象者】22年のフォローアップ研究、21268の18歳以上の双生児でアンケート研究
(1975年 回答率89%、1981年 回答率 84%)

【測定】睡眠時間を、7時間未満、平均的、8時間超の3群にわけた
質としては、睡眠良好、やや良好、やや不良・悪い
睡眠薬使用やトランキライザー使用頻度

コックス比例ハザードモデルにて死亡率ハザード比を求めた

【結果】
有意な死亡率増加を
男性短時間睡眠で+26%、女性短時間睡眠で+21%
男性長時間睡眠で+24%、女性長時間睡眠で+17%

睡眠薬・トランキライザー使用で、男性+31%、女性+39%

いびきを変数として斟酌しても変化無し

睡眠の死亡率への影響は年齢群で様々で、若年男性で強い影響有り

1975-1981の間に睡眠時間と睡眠の質は1/3で変化した

男性において、一定した短期間睡眠、一定した長時間睡眠とも自然死の増加と有意に関係し外的原因のある短時間睡眠者も有意に死亡率増加した。

by internalmedicine | 2007-12-04 16:24 | 内科全般

 

<< 人件費コストがやたらと低く押さ... 慢性膵炎のマネージメント(AFP) >>