成人・青年期髄膜炎とステロイド

日本での臨床に役立てるとしたら、髄膜炎へのステロイド治療は青年・成人では、確定診断できたものを対象にすべきということなるのだろうか?

動物モデルではくも膜下の炎症反応がその後の合併症・死亡率と関連するという知見があり、ステロイドがこの反応へ影響を及ぼし予後合併症などのアウトカムを改善させるのではないかという仮説。だが、なかなか人では確認が困難である。子供では1966年と20001年における報告で、死亡率、神経後遺症、聴覚障害などへの減少効果が示されたが成人では確立したものではなかった( Cochrane Database Syst Rev. 2003;(3):CD004405.)。


ベトナムの435名の青年と成人を含むランダム化プラセボ対照化トライアルで、付加的なデキサメサゾン使用は死亡率・障害率を減少させなかった。
サブグループ解析では、治療のベネフィットが確定した髄膜炎患者ではみられたが、疑診例では有害性がみられた。
N Engl J Med. Vol. 357:2431-2440 Dec. 13, 2007 No. 24

サブサハラ(Sub-Saharan Africa)、いわゆるブラックサハラでの髄膜炎研究で、細菌性髄膜炎が多く、高い死亡率をもたらしている。発展途上国では、成人例ではステロイドのアジュバント治療で死亡率を減少させているが、適切に検査されない場合やHIV症例の場合果たしてそれが当てはまるのか不明であった。Malawiのランダム化二重盲検研究で465名の急性髄膜炎患者を対象にしている。うち、90%がHIV陽性で、合併症・死亡率に関して、静脈投与vs筋肉投与ceftriaxone有意な違いが出なかった。そして、コルチコステロイド投与の有無でも差異無かった
N Engl J Med. Vol. Volume 357:2441-2450 Dec. 13, 2007 No. 24

by internalmedicine | 2007-12-13 10:08 | 精神・認知  

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