Fluoroquinoloneの神経障害

もし、私が感染症の試験を出すとしたら、ニューキノロンの副作用は・・・という問題をだしたいくらいだ。
・末梢神経障害(senosory or sensor motor axonal polyneuropaty or large axons damage?)  (The Annals of Pharmacotherapy . Vol. 35, No. 12, pp. 1540-1547.)
・腱障害(関節?):肩・手、アキレス腱断裂(Clinical infectious diseases 2003, vol. 36, no11, pp. 1404-1410 )
・心拍(QT延長:TdP)( Drugs. 2004;64(10):1091-124.)





Web上に報告された副作用のまとめがこの報告の端緒になっていることが興味深い
Peripheral neuropathy associated with fluoroquinolones
The Annals of Pharmacotherapy: Vol. 35, No. 12, pp. 1540-1547.
フルオロキノロンによるPNSイベントは軽度で短期間であり、いわゆる多臓器不全患者でみられる報告が多い(36/45)ものであった。
この報告では、三ヶ月以上続くケースが71%で、1年以上も58%
発症は吸息で、33%が24時間以内、58%が72時間以内、84%が1週間以内
報告は、levofloxacin、ciprofloxacin、ofloxacin、trovafloxacin



ところで、薬剤の副作用が騒がれると処方を極度に控えるという現象がいろんなところで起きている。日本人のひとと違うことをすることを忌避する全体主義的国民性もあり、極端から極端に走るのである。インフルエンザの治療などが代表的である。

肺炎ガイドライン(IDSA/ATS2007)をご覧になっただろうか?


肺炎球菌のペニシリン系およびマクロライド系感受性さらに落ちて、実質、エンピリカルにはニューキノロンが第一選択薬となってきているのである。作成者自体がグラム染色を市中病院に行ったときは行わず、ペニシリン倍量なんてことはしてないのに、建前だけの某国(亡国)のガイドラインのようなことはないのである。

いずれにせよ、ニューキノロン系薬剤の使用頻度は鰻登り・・・のはず

そうすれば、某薬害団体が騒ぎ始めるのも時間の問題・・・貴重な薬剤をつぶさないためにも、臨床家は薬剤副作用に関する正しい知識を持つ必要があり、製薬会社はその副作用に関して啓発する必要がある・・・製薬会社にとってもその薬剤の寿命を延ばすためには重要な仕事だと思うのだが・・・新薬発表の時は・・・なるべく触れないようにしているような気がするのだが・・・




異常行動4割 タミフル非服用(NHKニュース;2007/12/17
去年からことしにかけての冬にインフルエンザと診断され、異常な行動を起こした130例余りを分析したところ、およそ40%は治療薬のタミフルを服用していなかったことが厚生労働省の研究班の調査でわかりました。専門家は「インフルエンザそのものでも異常な行動が起きるおそれがある」として、注意を呼びかけています。


インフルエンザ:抗ウィルス薬は入院患者の死亡率を減少させる(http://intmed.exblog.jp/6437123/)とあわせ考えれば、メディアの社会正義って何なの?

某薬害大騒ぎ団体の利益のためだけに暴走するのが、日本のメディアの正義なの?



日本人全体・・・・薬は絶対に副作用がある・・・その有害性を上回る根拠があれば薬剤を使うという基本的なことを忘れているのである。


いま、典型的な薮医者は、インフルエンザに対して、証などの漢方理論を考えずに、麻黄湯を処方する医者だろう(漢方理論を持ってる医者たちに対して反論するほどの知識を私は持ち合わせていない)。・・・・参考:http://intmed.exblog.jp/6548541/

by internalmedicine | 2007-12-17 08:21 | 医療一般  

<< 脱法ドラッグのクッシング症候群 トヨタ過労死訴訟に見るメディア... >>