医学伝説

必ずしも都市に限らないのに都市伝説ってのがあるが、意識しないうちに巻き込まれていることがある。医学の世界にも医学伝説(medical myth)があるわけだが、BMJでそのことが書かれている。

そのうち訳そうと思っていたが、再三申し上げるように今年のBMJ力が入っていて、ネタ満載で手が回らないうちに、日本の一般紙(asahi.com 2007年12月25日05時52分)でも紹介されたようだ・・・

Medical myths
BMJ 2007;335:1288-1289 (22 December)
・1日3杯の水を飲まなければならない
・我々はわずか10%しか脳を使ってない
・髪の毛や爪は死後も伸びる
・髪・ひげをそると成長が早く、濃く、粗くなる
・くらい光で読書すると目が悪くなる
・七面鳥を食べると特に眠くなる
・携帯電話は病院内での電磁的な干渉を生じる


各項目は各自参照いただきたいが・・・オカルト的話題としてよくテレビで紹介されているネタもある・・・
死後の爪・髪が伸びるというのは、死後の体の乾燥による髪や爪の周辺の皮膚の退縮によりそう見えるだけであり、実際の成長にはホルモン調整などが維持される必要があり、死後は無理


暗所の読書については知らなかった・・・
暗いところで読書すると目が悪くなる・・・すなわち、至適未満のライトでは視力を破壊することとなるという話は、暗いところでは焦点をあわしにくいと感じる生理的現象由来であり、まばたきが減少し乾燥を生じる。特に斜視の場合とくの生じるという反論は一過性の現象であり意味をあまりもたない。一過性の負の減少は生じるが、あくまでも恒久的なめの機能や構造に影響を与えるものではない・・・


ちょっと気になるのは、携帯電話のこと。携帯電話程度の電磁波では「計器異常」は通常来さないと思うが、まだ症例報告があるだけに、やはり複数の植込型除細動器などの患者がいる当院などでは携帯電話使用はやはり避けていただくべきと思う(N Engl J Med. Vol. 339:1371-1374 Nov. 5, 1998 No. 19 Europace 2006 8(3):175-177

【要約】
医師でさえ、時に科学的エビデンスにより否定された医学伝説を信じることがある。

この医学的伝説の頻度や支持があるという事実は、他の嘘つきの医師たちが盲信していることに疑問を停止続ける必要があることを示している。

なぜ我々が伝説を信じ、かを検討し、嘘の意見を否定するエビデンスを用いて、エビデンスに基づく医療を目指すことができるのである



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