”喫煙への欲求”を神経画像化

たばこで脳の中身が塗り替えられているのだが、本人たちはそれを認めようとしない。


Neural Substrates of Abstinence-Induced Cigarette Cravings in Chronic Smokers
The Journal of Neuroscience, December 19, 2007, 27(51):14035-14040
たばこへCraving(欲求)は、薬剤依存性の特徴であり、ニコチンも例外ではない。多くの研究で喫煙関連糸口となる神経性物質を多く研究され得いる。神経学的ベースに基づいたものは少なく、禁煙はcravingを生じる。
禁煙によるたばこcravingに特徴的な"arterial spin labeled (ASL) perfusion magnetic resonance imaging” 所見をえた。

15名の慢性喫煙者は、安静時において2つにわけた(1)喫煙にて満足状態、(2)たばこ中止状態(たばこ無しで12時間以上)


禁煙状態=喫煙渇望状態(vs 満足状態)はACC(帯状回前部:anterior cingulate cortex)/内側OFC(眼窩前頭皮質)/左OFCの脳血流(CBF)増加と関連した。
禁煙状態によるたばこcravingは、CBF増加により予測される
部位としては、右OFC、右背外側前頭皮質、後頭葉皮質、 ACC、腹側線条体/核、側坐、両外側海馬、左尾状、右島である。

これらのデータから、脳の視覚空間・報償回路が禁煙時のたばこcravingを生じさせ、重要な再喫煙誘導となるのだろう。



類似論文
Neuropsychopharmacology (2007) 32, 2301–2309; doi:10.1038/sj.npp.1301371; published online 21 March 2007

by internalmedicine | 2007-12-28 16:39 | 環境問題  

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