甲状腺機能低下症女性の妊娠時の甲状腺ホルモン必要量増加のタイミングと程度

Levothyroxine(T4ホルモン剤:日本ではチラージン)

甲状腺機能低下症女性の妊娠時のT4ホルモン必要量増加のタイミングと程度
Timing and Magnitude of Increases in Levothyroxine Requirements during Pregnancy in Women with Hypothyroidism
NEJM Volume 351:241-249 July 15, 2004 Number 3
【背景】妊娠中の甲状腺機能低下は、認知機能障害や胎児死亡増加につながると去れる。妊娠中、母胎の甲状腺ホルモン必要量は増加する。甲状腺機能低下女性で妊娠中levothyroxine量が増加することは知られているが、生化学的な甲状腺機能低下が多くで生じている。舞えむ危険球で、妊娠中のlevothyroxineのタイミングと調整量性格に同定する試み。
【方法】妊娠プランを立てている甲状腺機能低下の女性で妊娠前、妊娠中を前向きに観察。甲状腺機能、ヒト胎盤ゴナドトロピン、エストラジオールを妊娠前に測定、1st trimesterでは2週毎、それ以降は1ヶ月毎に測定。Levothyroxine量は妊娠中、妊娠前のthyrotropin濃度を維持するために増加させた。
【結果】19名の女性で20の妊娠で17満期出産。Levothyroxine量は17妊娠で増加必要。妊娠の前半(増加オンセット中央、妊娠8週)で平均levothyroxine必要量が47%増加し、16週でプラトー。増加量は出産まで続く。
【結論】Levothyroxine必要量は妊娠5週まで増加し、正常な胎児の認知機能発展を維持するために母胎の甲状腺機能の正常化を維持することは重要としたら、妊娠と確定後直ぐに約30%のLevothyroxine量の増加が必要である。thyrotropin量はモニターすべきで、Levothyroxine量をそれにあわせて調整すべき。


甲状腺機能低下症や慢性甲状腺炎を有する妊娠女性では妊娠時変化することが多い。一般的に中等症から重症の甲状腺機能低下症で甲状腺ホルモン投与量は増加すべきである。TSH値を6週間毎に評価すべきで、levothyroxineの必要量が変化無いことを確認すべき
The American Association of Clinical Endocrinologists:Hypothyroidism During Pregnancy(PDF

具体性のある増加量と、指標が示されたわけです。

by internalmedicine | 2004-07-15 10:45 | 内科全般

 

<< アリセプトのお仲間の薬・・・持... 3歳未満の総合ビタミンで食事ア... >>