体重減少(カロリー制限/運動療法)心臓拡張機能改善効果:CRONies

Caloric Restriction with Optimal Nutrition Society (CRONies) の一環で、カロリー制限・運動にて心臓拡張期機能改善し、カロリー制限の方がよりその効果ははっきりしているという話

The Effects of Caloric Restriction- and Exercise-Induced Weight Loss on Left Ventricular Diastolic Function
Am J Physiol Heart Circ Physiol (December 27, 2007). doi:10.1152/ajpheart.01236.2007

体重減少と心臓の拡張期機能(DF)に関してほとんど知られてない。さらにカロリー制限(CR)と運動(EX)による体重減少の心臓拡張機能の効果についても知られてない。
故に、1年CR(n=12)とEX(n=13)介入を行い、12%体重減少を御kなった50-60歳の非肥満(BMI=23.5-29.9 kg/m2)で評価

ドップラーエコーにて、パラメータ化拡張期機能(PDF) を評価

等容性拡張時間(IRT:isovolumic relaxation time)は両群とも体重減少とともに減少(p<0.05)

CRによる体重減少により
septal E'(中隔の拡張早期速度:early diastolic velocity of septal wall)は増加 (p<0.01)

E/E' (僧帽弁血流速波形の拡張早期波(E波)と組織ドプラエコー法を用いた拡張早期僧帽弁輪速度(E')の比)は減少(p<0.05)


カロリー制限群はPDFの指数に基づくデータである、心室全体のstiffness(k)をもたらし、longitudinal (septal annulus motion) stored elastic strain (xo')、peak force (k'xo')、peak stored strain energy (1/2k'xo'2)の増加をもたらした。

運動群は、kは不変で、 septal xo' and 1/2k'xo'2は増加し、 k'xo'は増加の傾向がある(p=0.13)。



拡張期機能の障害は高齢化に伴い、臨床的にも遭遇する機会が増えている。治療方法としても大きなヒントとなりそうな研究である。


解説(News & Information : St. Louis大学
Eat less or exercise more? Either way leads to more youthful hearts

by internalmedicine | 2008-01-11 15:08 | 動脈硬化/循環器  

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