5価ヒト - ウシ(WC3 株)遺伝子再集合体ロタウイルスワクチン

日本のワクチンの現状は、米国の10年前より遅れている。反ワクチン団体を叫ぶ市民運動とそれに荷担するメディアと、それに屈する行政・政府のおかげなのだろう・・・この極端な運動による健康被害はいかばかりか?


1998年tetravalent rhesus–human reassortant rotavirus vaccine (RRV-TV; RotaShield, Wyeth Laboratories) がライスセンスをうけ、乳児のルーチンワクチンとして推奨されていた。その後、1年にて10万乳幼児人年で18~56という頻度の腸重積との関係が取りざたされた。一般的にはこのワクチンの寄与頻度としては1万例につき約1例程度であったというもの。


「Rotarix」(GSK pdf;お勉強日記:2007-11-27 18:06 )、「Rotateq」(メルク pdf :万有 press)といったロタウィルスワクチンが欧米にてなされている。


FDAは、ロタウィルス胃腸症(RVGE)予防に対する5価ヒト‐ウシ遺伝子再集合体経口生ワクチンを2006年2月3日認可している。
CDC・AAP(American Academy of Pediatrics)は、経口5価ロタウィルスワクチン(PRV)の初回6~12週齢と、4-10週間隔での再投与を推奨している。


Rotavirus live, oral, pentavalent vaccine
Clinical Therapeutics Volume 29, Issue 12, December 2007, Pages 2724-2737

2つの公表されたPRVのpIIIトライアル:Rotavirus Efficacy and Safety Trial (REST研究)(N Engl J M. vol. 354(1) : 23-33 Jan. 5, 2006) と Concomitant Use Study

REST研究のサブ解析で有効性と耐用性が確認されている。

プラセボ比較
重症度を問わないRVGE予防に関して74%、重症RVGEで98%
入院、ED受診の結合予防率は94.5%(95%信頼区間 91.2%-96.6%)
入院率減少 95.8%(95%信頼区間 90.5%-98.2%)
ED受診減少 93.7%(95%信頼区間 88.8%-96.5%)
医療機関受診減少 86%(95%信頼区間 73.9%-92.5%)
両親の休業日数(65 v 487)


ワクチンによると思われる腸重積のケース無し

発熱、下痢、嘔吐はワクチンとプラセボ間で有意差無し


包括的にいえば、ワクチンは耐用性がよい。

2つめの研究の、他施設ランダム化プラセボ対照化トライアルで、PRVは有効で、耐用性がよく、vaccineのshelf-lifeの終了時まで免疫原性が保たれた。

ワクチンは重症度に関連しないRVGE予防は72.5%で、重症RVGEは100%であった。

腸重積の報告無し

Concomitant Use StudyでPRVは他のルーチンワクチンと24週齢時に投与していた。

だが、FDAの Vaccine Adverse Event Reporting System (VAERS) では、初回、2回目、3回目の28のケース方向を受けている。ワクチン語1-21日間で約50%が生じている。
乳児の16名が入院必要で、のこり12名が造影剤もしくはairの注腸で腸重積予防できた。

by internalmedicine | 2008-01-18 12:05 | 感染症

 

<< アメリカ国家レポート:無線テク... 閉経後女性へのカルシウムサプリ... >>