プロペシア:finasterideの前立腺癌予防効果 :評価二分

研究結果というのはその解釈により評価が分かれることがある

finasteride(フィナステリド)は「プロペシア」が商品名であり、男性脱毛の薬剤として有名だが、これの前立腺癌発症予防効果が議論になっている。


National Cancer Institute’s Prostate Cancer Prevention Trial(PCPT)に関してまさにそれとのこと・・・http://www.eurekalert.org/pub_releases/2008-01/usmc-pco011808.php


1993年10月開始された、finasterideが55歳以上の前立腺癌予防に役立つかどうかのトライアルで、解析の結果25%前立腺癌発症リスク減少させたというもの

UT Southwestern’の解析ではコスト効果とQOLはクリアカットではないとした。

PCPTデータは前立腺癌予防に加え、前立腺肥大の尿路系症状の減少効果があった。
トライアル参加者に5%ほど性欲減退し、インポテンツを生じた。
PCPT参加者の内、前立腺癌発症したひとはhigh-grade tumorがあったが、サンプリングバイアスだったかどうか検討中である。

Finasterideは大規模ランダム化研究で前立腺癌発症抑制効果が示された唯一の薬剤であるが、目的使用は非常に限られる。前立腺癌発症予防のためOTCサプリメントを多数が購入している現状で、その意味はあるという研究者もいる。



review:Finasteride as a chemopreventive agent in prostate cancer: impact of the PCPT on urologic practice
Nature Clinical Practice Urology (2006) 3, 422-429

by internalmedicine | 2008-01-22 09:33 | がん  

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