血圧コントロールにおいて家庭血圧測定は必須


家庭血圧測定条件設定の指針なるものも発表され、自己血圧測定を推奨してます

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1. 家庭血圧は朝の場合は、起床後1時間以内、排尿後、服薬前、朝食前の安静時。晩の場合は就床前の安静時に測定する。

2. 朝晩のある期間にわたる平均値と標準偏差によって評価する。

3. 家庭血圧は135/85 mmHg以上ならば、治療の対象とする。125/75 mmHg未満を正常血圧とする。
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家庭血圧測定による血圧コントロール:メタアナリシス
Blood pressure control by home monitoring: meta-analysis of randomised trials
BMJ 2004;329:145 (17 July), doi:10.1136/bmj.38121.684410.AE (published 11 June 2004)
【目的】家庭血圧モニタリングの血圧へと本態性高血圧患者目標値到達率への影響
【デザイン】18RCTのメタアナリシス
【結果】医療機関で測定した標準血圧測定より家庭血圧測定の方が低い
収縮期血圧は4.2 (95% CI 1.5 to 6.9) mm Hg)
拡張期血圧は2.4 (1.2 to 3.5) mm Hg
平均血圧は4.4 (2.0 to 6.8) mm Hg

事前決定していた目標値より血圧が高いことの相対リスクは、家庭血圧モニタリングでより低い(risk ratio 0.90, 0.80 to 1.00)
出版バイアスを考慮して、その違いは、収縮期2.2 (-0.9 to 5.3) mm Hg、拡張期1.9 (0.6 to 3.2) mm Hg

【結論】
高血圧(クリニックでの評価)患者の血圧コントロールと目標到達比率は医療機関での標準血圧測定より家庭血圧モニタリング時の方が高い。理由不明。
2つの方法の血圧コントロールの違いは小さいが、高血圧患者における血管合併症の減少には大きく関与するかも。
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となると、血圧コントロールにおいて家庭血圧測定は必須。

by internalmedicine | 2004-07-16 11:34 | 動脈硬化/循環器  

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