妊娠中の高圧治療

このガイドラインでは
メチルドパとヒドララジンについては安全性が十分に確認されていることより、現在に至るまで妊娠高血圧の治療の主流として用いられてきた。最近ではCa拮抗薬の有用性が少しずつ認められてきており、欧米諸国のガイドラインでも使用を認めている。
 しかし、本邦では多くのCa拮抗薬は妊娠中は禁忌とされている。重篤な副作用の報告がほとんどないこと、また諸外国では使用がガイドラインでも勧められていることより、今後は必要に応じて使用してもよいと考えられる。
 さらにβ遮断薬についてはαβ遮断薬であるラベタロールが用いられている。
 アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)とACE阻害薬は妊娠中には禁忌とされている。ともに胎児に羊水過少症、腎不全、成長障害などさまざまな障害をもたらすことが報告されている。しかしこれら薬剤を服用中にたまたま妊娠し、それを継続した成績が報告されており、それでは、必ずしもすべてがこのような障害を起こすのではなく、確率はそれほど高くはない。
 しかし、いかに確率が低いといっても妊娠中にはARBとACE阻害薬は禁忌であることにかわりはない。



メチルドーパ:アルドメット錠

ヒドララジン:エシドライ


メルクマニュアル

中等度の高血圧(140/90〜 150/100mmHg)に対しては、普通は降圧薬による治療は勧められません。このような薬を使用しても、妊娠中毒症、胎盤早期剥離、死産のリスクが低下したり、胎児の発育が改善されることはあまりありません。ただし、妊娠によって入院が必要なほど血圧が上昇するおそれがある場合は、降圧薬が使用されることがあります。

血圧が150/100mmHgよりも高い場合は、降圧薬による治療を受けることが勧められます(主な降圧薬を参照)。治療によって、重度の高血圧により脳卒中などの合併症を起こすリスクが低下します。高血圧と腎臓病が両方ある場合には、高血圧をうまくコントロールできないと腎臓の障害がさらに進むおそれがあるので、治療が勧められます。

高血圧の治療に使われる降圧薬の多くは、妊娠中に使用しても問題ありません。ただしアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬は妊娠中、特に妊娠中期以降(13週以降)は使用を中止します。ACE阻害薬は胎児の腎臓に重大な障害を及ぼす可能性があり、出生後まもなく死亡することもあるからです。



Benefits of Treating Hypertension During Pregnancy
AHRQ
ACE阻害剤は2nd、3rd鳥目スターの時、胎児腎機能低下をもたらし、 oligohydramniosと無尿を生じる可能性がある。ACE阻害剤はpulmonary hypoplasia、成長遅滞、胎児頭蓋の低形成をもたらす。
 β遮断剤、atenolol(テノーミン)は、妊娠早期において、胎児成長遅滞を示すという報告が非対照知見や1つの小規模トライアルで示されている。
多くの研究では、多くの薬剤が同時投与され、独立した影響かどうか不明のままである。
 Labetalol(トランデート)は胎児成長遅滞を生じるという3つのランダムトライアルで示されている。
他のβ遮断剤、 metoprolol(セロケン)、 pindolol(カルビスケン) oxprenolol(トラサコール)はその間レンはないが、妊娠早期に限定したデータが、atenolol(テノーミン)やlabetalol(トランデート)を除いて乏しいというのが現状
9つのRCTのメタアナリシスで、利尿剤を検討しているが、関連するリスクの増加は認めれて以内が、し、大規模コホートでも見いだされていない。
メチルドーパやヒドララジンは胎児異常のパターンとは関連がない。




NHKのアホ報道が目立つ昨今、週1回は実質トヨタの宣伝をニュース番組と称してやっている。
受信料を払うものとして・・・放置できないと思う。NHKは最近開業医を目の敵にしはじめ、論説委員が一方的な意見をのべつづける。NHKは、まともな番組が昔は多かったし、もっとまともな論説委員が多かったような気がするのだが・・・質の低下が甚だしいだけじゃなく、インサイダーのような金銭や利権がらみが見え隠れする放送が多い。NHKのあり方を問うため、不払いをして、本格的に法廷で争う方法もあるのではないかと考え始めている。

by internalmedicine | 2008-01-26 10:31 | 動脈硬化/循環器  

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