呼吸リハビリテーションの効果判定は一定負荷サイクル試験でしろ!
2008年 01月 30日
呼吸リハビリテーションの評価判定は従来簡便性から6分間歩行距離がよくなされているが、それでは効果判定として感度が鈍いようで、エルゴメーターなどで定負荷による運動時間測定が望ましいということ。
Assessing the impact of pulmonary rehabilitation on functional status in COPD
Thorax 2008;63:115-121
【背景】COPDの肺リハビリテーション機能状態評価の最適な方法は現時点で不明である。一定量負荷サイクリング運動(constant work rate cycling exercise test)の臨床的に重要な最小差異が現在盛んに検討されている。
入りハビリテーション後直後と、1年後の6分間歩行距離やこの定負荷サイクル運動耐容試験の変化とCOPD患者の健康状態という意味での変化の検討がなされた。。
【方法】COPD患者は平均年齢65(SD:8)歳、%FEV1 45(15)%
直後157例、1年後106例の検討
【結果】 鍼リハビリテーション後、サイクル耐容時間は増加(p<0.001)
6分間歩行距離もリハビリテーション後改善(25(52)m、p<0.001)するが、1年フォローアップ後はベースラインに戻る
サイクル試験の100-200秒の改善が臨床的にSt George Respiratory Questionnaire scoreの改善と相関
【結論】6分間歩行距離よりサイクル耐容試験の方がリハビリテーション後の耐容の改善を検知するのにより反応がよく、健康状態の改善と相関している。サイクル耐容時間の改善は臨床的に意味のあるものである。
そろそろ、リハビリテーションをリハビリと略すのはやめてほしい。“rehab.”が普通なので“リハブ”と日本語でも略すべきだ。公的な場所でリハビリとしゃべる人間を見るたびにこいつは馬鹿だなぁ・・・とひそかに思っているのは私だけなのかも知れないが・・・
“コメディカル”などと救急医学会では公式に使っているアホさ・・・
・・・というと、肺リハビリテーションと略していることを指摘されそうだが、pulmonary rehabilitationの直訳は呼吸リハビリテーションではないというのが私の信念?
by internalmedicine | 2008-01-30 09:22 | 呼吸器系