LDLコレステロール ゲノムワイドスキャン研究
2008年 02月 08日
LDLコレステロールの代謝と調整に新しい考察がもたらされた・・・・ということで・・・
この種の研究方法・・・ここに解説が書かれている・・・
Hirschhorn JN, Daly MJ. Genome-wide association studies for common diseases and complex traits. Nat Rev Genet 2005; 6: 95-108
Kruglyak L. Power tools for human genetics. Nat Genet 2005; 37: 1299-1300
LDL-cholesterol concentrations: a genome-wide association study
The Lancet 2008; 371:483-491
【背景】LDLコレステロールは心血管疾患発症の原因となっている。
代謝の下部に働く生物学的メカニズムとLDLコレステロール調整の理解がうまくいけば新しい治療の発見になるだろう。
LDLコレステロール濃度に関係するgenome-wideな関係を検討
【方法】5研究の11685名、5%以上allele頻度である293461の常染色体SNPs、のLDL濃度で集積したgenome-wideデータ
second genome-wide arrayの4337名の5つの研究データで、290140SNPsのデータを使用した。4979名からなる2つの独立した住民群の復元研究
メタアナリシス・ linkage disequilibrium plotsを含む統計的アプローチにて関連シグナルを修正した。
【結果】初回スキャンで、SNPs (rs599839 [p=1·7×10−15] と rs4970834 [p=3·0×10−11]) は、染色体locus 1p13.3において、genome wideに統計学的にLDLコレステロールと相関する
第二のゲノム・スキャンで、同じlocus (rs646776 [p=4·3×10−9])でのSNPと1/3関係が示された。
全ての研究のメタアナリシスデータにより、LDLコレステロール濃度の SNPs rs599839 (combined p=1·2×10−33) と rs646776 (p=4·8×10−20)との関連が示された。
SNPs rs599839 と rs646776 は循環中LDL濃度の変化約1%を説明し、alleleあたりのLDLコレステロールのSD約15%、1mmol/Lに値する関連が見られた。
【結論】染色体1p13.3に存在するLDLコレステロール locusのエビデンスを見いだした。
結果、LDLコレステロールを調整する生物学的メカニズムが考察され、心血管疾患の新しい治療ターゲットとなる可能性がある。
by internalmedicine | 2008-02-08 14:20 | 動脈硬化/循環器