海産物アレルギー=ヨード過敏との誤解が医師・患者間に広がっている?
2008年 02月 09日
安直な結びつけが診療におもわぬ悪影響を与えてる・・・という話
Seafood Allergy and Radiocontrast Media: Are Physicians Propagating a MythThe American Journal of Medicine Volume 121, Issue 2, February 2008, Pages 158.e1-158.e4
最近の研究ではシーフードアレルギーが造影剤使用の副作用リスクを過度に増加させるという誤解が医師・患者に広まっている。
造影剤投与前の問診で69%がシーフードアレルギーの既往の示唆がある
37.2%が造影剤使用を控えるか、シーフードアレルギーの既往ベースの推奨前処置が行われた。
ref.
Hypersensitivity reactions to iodinated contrast media.
Curr Pharm Des. 2006;12(26):3359-72.
ヨード造影剤(ICM: iodinate contrast media)投与後の副作用
即時型(1時間以内)と遅延型・非即効型(1時間以上)に分けられる
ICMの頻度は非ヨード化合物の導入後有意に減少しているが、まだ3%程即時型反応はある。
免疫学的な反応をふくむ、さまざまな病態メカニズムICM反応には示唆される。即時型反応には、ヒスタミンやtryptaseなどのメディエーター遊離を含む免疫反応に好塩基球・マスト細胞が関連し、T細胞関連病態メカニズムは多くの非即効型反応、特に斑点状発疹において関与している。皮膚試験、特異的IgE分析が即時型診断のために行われ、皮内反応・パッチ試験が非即時型反応評価のため行われる。
しかし、in vitro特異的IgE分析は商用的に用いられてない。
in vitro試験に関心があるかぎり、ICM関連T細胞活性の反応はリンパ球transformation試験nで評価される。アルルぎー学的評価は、ICM過敏症で適応がある。しかし、感度、特異度、予測値はまだ確立していない。
by internalmedicine | 2008-02-09 09:54 | 医療一般