ドライアイへのω3脂肪酸局所投与

ドライアイ治療として、αリノレン酸(ALA) 局所点眼が候補としてあがってきたとのこと。・

動物実験なので、早合点しないように・・・

Topical Omega-3 and Omega-6 Fatty Acids for Treatment of Dry Eye
Arch Ophthalmol. 2008;126(2):219-225.

マウスで、2-10日に分けて、細胞・分子学的研究が行われ、スコポラミン皮下等よにて眼球乾燥を生じる。ドライアイの症状を投与後24時間測定

3つの脂肪酸分子、すなわち、02.%αリノレン酸(ω3)、0.2%リノール酸(ω6)、0.1%αリノレン酸+0.1%リノール酸を滴下投与で研究。対照は滴下薬剤無し。
1日1回局所投与し、脂肪酸は水溶性でないため、サーファクタントにて乳化。
ドライアイの場合、角膜蛍光染色;CD11b+細胞数、MHC class II発現;角膜とIL-1α、TNF-α発現; 結膜の IL-1α、 TNF-α、 interferon γ、 IL-2、 IL-6、IL-10 発現
分子レベルでは、ドライアイは、角膜・結膜のIL-1αとTNF-αの持続的増加を示す。この2つのサイトカインは角膜潰瘍性ぶどう膜炎、角膜移植において炎症をもたらすことで知られている。
ω3脂肪酸の治療は、他の治療群・対照群に比べ有意に角膜蛍光染色を減らした。



by internalmedicine | 2008-02-12 08:40 | 医療一般  

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