2型糖尿病治療選択投票
2008年 02月 14日
N Engl J Med. vol. 358:38(7) Feb 14.2008
以下の設定での治療選択投票
2型糖尿病症例に対する治療選択
N Engl J Med Vol.358(3):293-297 Jan. 17 2008
肥満、高血圧を有する、2型糖尿病の55歳女性、2年の治療歴
微量アルブミン尿、網膜症、神経障害の病歴なし
心血管イベント、心臓の症状無し
5-12Kgの減量に成功し、いわゆるリバウンドにて体重元へ
30分毎日歩行を続けている
空腹時血糖を自己血糖チェックを週3回続け、空腹時血糖は110-140mg/dl
薬物としてはmetformin(1000mg×2/日)+glipizide(10mg×2/日)
降圧剤:hydrochlorothiazide (25 mg/日)・lisinopril (20 mg/日)
アスピリン (81 mg /日) とsimvastatin (20 mg/日)
服薬はしっかりおこわなれている
家族歴として早期卒中+
血圧 128/78mmHg
BMI 31
身体所見:異常認めず
糖化Hb 8.1%、Cr 0.9mg/dl
1)Pioglitazoneを加える
2)就寝前にNPHインスリンを加える
3)1日2回Exenatide投与:参照(ExenatideはTDZ治療にて至適治療域に至らない2型糖尿病血糖コントロール改善 2007-04-04)
バイエッタが発売されていない以上、日本では判断しにくい話
北アメリカの投票では糖尿病専門医の第一選択は、exenatide1日2回(53%)で、次がNPHインスリン追加(32%)、第三選択がpioglitazone (15%)である。
ヨーロッパやアジアでは、就寝前NPH投与が第一選択になる傾向がある。
・・・設問が悪いと思うのだが、日本だけに限れば、pioglitazoneが第一選択になっているのではないだろうか?
NPHが好まれる理由はやはり血糖降下の確実性とコストと記載されている。
pioglitazone使用に関しては、このコスト効果を科学的に抗弁できるかどうかが問題である。
by internalmedicine | 2008-02-14 09:08 | 動脈硬化/循環器