無甲状腺機能lでのevothyroxine治療によるT3濃度の影響
2008年 02月 20日
チラーヂンS錠(レボチロキシンナトリウム錠)治療主体ということ?
T3製剤(チロナミンまたはサイロニン)を使って細かにコントロールしている場合を見かけるがあまりこだわらない方が良いのだろうか・・・少なくとも甲状腺全摘・亜全摘状態では・・・
Triiodothyronine Levels in Athyreotic Individuals During Levothyroxine Therapy
JAMA. 2008;299(7):769-777.
LT4単独治療が主になされているが、T3補充を考えた方がよいか実は不明であった。それで、LT4とT3併用の評価したもの
Thyroxine (tetraiodothyronine [T4])とT3、TSH値を手術前2回、術後2回検査
研究終了時までに、LT4治療と甲状腺切除後のT3濃度の有意な差はなかった(mean, 127.2 ng/dL; 95% CI, 119.5-134.9 ng/dL vs 129.3 ng/dL; 95% CI, 121.9-136.7 ng/dL; P = .64)
しかし、LT4治療患者では、遊離T4濃度(mean, 1.41 ng/dL; 95% CI, 1.33-1.49 ng/dL) はnaive T4濃度(1.05 ng/dL; 95% CI, 1.00-1.10 ng/dL; P < .001)に比べてLT4治療で高い
研究終了までに94%が、血中TSH値4.5 mIU/L以下に到達
TSH4.5 mIU/L以下にならなかった患者群では、T3濃度はより低かった (P < .001)
甲状腺全切除・亜全切除患者において従来のLT4治療で正常なT3値に到達する。このことはT3投与が必ずし甲状腺切除前の内因性の状態に関係なくT3投与は必要ないだろうということが示唆された。
by internalmedicine | 2008-02-20 08:56 | 内科全般