脊椎すべり症なしの脊椎管狭窄症の良好な手術成績

Spine Patient Outcomes Research Trial (SPORT)

spinal stenosis without spondylolisthesis(脊椎すべり症なしの脊椎管狭窄症)の手術(decompressive surgery:減圧手術)vs非手術比較トライアル


手術療法が勝った結果のようだ

(小さい!)

研究対象289名、別に365名を観察対照をもうけた
2年時点で、67%を手術、43%を非手術割り当て
Adherenceが悪いにかかわらず、IIT分析で、SF-36スケールにおいて手術群の優位性が認められた(7.8  95% 信頼区間, 1.5 ~ 14.1)。
しかし、Oswestry Disability Indexや身体機能においては有意な差異は認めない。
手術群で、as-treated analysis、コホートと共変数補正にて有意に全てのプライマリアウトカムの改善が見られた。この変化は2年は最低でも継続した。


解説としては、
脊柱管狭窄症は、軸性下肢痛、神経的な間欠性跛行が特徴で、65歳超の腰椎手術の最も多い原因である。手術適用にばらつきが見られる。狭窄のレントゲン上の証拠があっても無症状である。故に、症状と画像の臨床的相関が重大となる。2005年Cochraneレビューでは、手術有効性に関して結論づけるにはエビデンスに量的不足とその制限があった。


かくして・・・手術ガイドラインに影響を及ぼすであろう報告という話

by internalmedicine | 2008-02-21 09:29 | 運動系  

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