ACCORDトライアル AHA ステートメント

ACCORDトライアルNHLBI)の一つのアームの中止がえらい騒ぎになっている。なにやら医者どもがショックを受けていると・・・


Statement from the American Heart Association on changes in ACCORD trial
AHA News 02/06/2008

AHAは2型糖尿病治療にA1C<7%を助言してきた
NHLBIのアナウンスに基づくA1Cゴールを心臓疾患状態やリスク要因を考慮に入れて治療することを助言するようになるだろう。
糖尿病患者にとっては、この研究は2型糖尿病のうち特異的な一群でのあることが重要である。
参加クライテリア:
40歳以上、CVD(心臓、卒中、冠動脈再建既往、末梢・頸動脈再建、狭心症)の病歴
55歳以上で、CVD病歴はないが、CVDイベントリスクが高い状態
新しいADAガイドライン基準(空腹時血糖≧126mg/dl、もしくは、OGTT≧200mg/dl)で2型糖尿病と診断されたケース
http://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00000620


40-82歳で、平均10年の糖尿病病歴、すでに心臓疾患があるか、高リスク状態の患者でありすくなくとも2つ以上のリスクをもつ患者が対象であった。

この高リスク状態患者でも、糖低下アームは予想より死亡率を低下させていた。糖尿病ケアのベネフィットを示すものであり、また他の血圧・コレステロールに注意をはらうベネフィットも示すものである。

1)強化vs標準糖減少、2)強化vs標準血圧低下 2)コレステロール治療:フィブラート+スタチンvsスタチン単独という3つのアームをもつものであった。

血糖低下強化群が死亡リスク増加となったわけで、トライアル終了日の18ヶ月前に変化を来した。他のトライアル側面は変更がない。

NHLBIステートメントはACCORに参入したような患者ではHbAic7%程度にということを示唆する


CVDリスクのある患者ではすくなくとも、the Lesser, the betterとは行かなかったようだ。
集中治療分野の血糖コントロールに関心が行っている間に・・・世の中は変わるものだ


ACCORDはメトフォルミンから始まり、標準群は7.0-7.9%とするもので、これはUKPDSの肥満メトフォルミン治療に相当するもので、SU剤とインスリン治療を単独、コントロールできない場合は両者利用というプロトコール・・・すなわち、重症例ほど高インスリン状態になる可能性が高い

これを考えれば、なんか予測できる結果のような気がするのだが・・・UKPDSの大血管アウトカム(Lancet. 1998 Sep 12;352(9131):837-53.)を結果を忘れていたのだろうか?

by internalmedicine | 2008-02-22 16:14 | 動脈硬化/循環器  

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